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パラノイア  作者: 颪金
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 ある男の話。

 男は、幸せな人生を過ごしていた。家族に恵まれ、金もあり、幸せな毎日を過ごしていた。

「神は人生に、良い事と悪い事、2つを同じ分だけ与える。良い思いをした後は嫌な思いをする。逆も同じ。男は幸せだった分。不幸せを味わった」

 アドの語る話。とても解りやすかった。

 今日はここまでにしよう、と言って、部屋を出て行った。

 アドは、とてもずさんな性格だ。でも、とても優しい。

 机に向かい、引き出しを開けると、分厚い1冊の本が入っていた。

 表紙には「日記」と書かれている。傍らにはペンもあった。

 アドから聞いた話を、最初のページに書き始めた。

 幸せな男の話。

 幸せの後には不幸せがあるという話。

 そして、アドの事。

 彼は私に幸運をもたらす。そして私は、私自身に不運をもたらす。そんな気がしていた。

 相変わらず、自分の名前も思い出せない。私はどこの誰で、何のためにこの世界に来たのか、解らない。……いや、"この世界に来た"、ということは解る。ということは、私には"元の世界"がある、ということになる。

 元の世界で、私は何をしていたのだろう?

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