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パラノイア  作者: 颪金
2/22

 彼は、アドルフと名乗った。

 が、私には「アド」と呼べと言った。

 高慢で少しわがままっぽそう。

 私が何か言う前に、アドは私を拾うと言い出した。

 拾って、再教育をすると言った。

「ついて来い」

 後ろを向いて、歩き出す。

 ついて行こうと一歩踏み出して気付いた。今の私は、身体に何も纏っておらず、全裸だった。

 ふっくらとした胸と長い髪。それらを見下ろした瞬間、胃の中身を全て吐き戻してしまっていた。

 綺麗な花が吐瀉物で汚れていく。何とも言えない気分になった。

 たどり着いたのは森の奥にある小屋だった。

 促されるまま中に入り、奥の部屋に通された。

 ベッドとランプ、机、椅子、タンス。これしかなかった。

「服はタンスに入ってるから自由に着てろ」

 部屋を出ようといたので、声をかけると動きが止まった。

 寂しいと伝えると、溜め息をついて部屋に残った。

 タンスを開けると、ジーパンと白シャツ、上着が何着か入っていた。

 いそいそとそれらに袖を通す。胸が邪魔をして上手く着られない。

 結局、アドに手伝ってもらい、着ることができた。

「じゃ、そこに座れ」

 ベッドを指さしたので、言われるがまま座ると、椅子を引っ張って、それに座った。

「再教育をする」

 そう言った。

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