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気が付けば私は、アドの隣で寄り添うようにして眠っていた。
部屋を見渡すと、あの老婆がいた。
老婆の話によると、アドの異変に気付いた後、急いで老婆の元に行き、助けを求めた。でも、アド、アド、と泣きじゃくるだけで、話にならなかったらしい。そんなにも混乱していたのだ。
私は、泣いていた。アドを失う事が怖かった。
そして、アドの状態が悪くなった原因にも、見当がついていた。
「……再教育」
私より先に、アドが口を開いた。
「それが原因だと思ってるんだろ?」
何も、答えられなかった。
アドは気付いていた。再教育が自分を追い込むことに、気付いていた。
何故、再教育をするのか訊いたが、明確な答えは得られなかった。
私はその場で、もう再教育はしたくないと伝えた。アドの命を削る行為を、認めるわけにはいかなかった。
でも、アドは首を横に振った。
それどころか、また再教育をすると言い出した。
嫌だと言って逃げようとする私を、アドの腕ががっちりと押さえた。
「聞くんだ、聞かなきゃいけないんだ」
嫌だ、嫌だ。そんな事をしたら、アドが……。
気付けば、また、泣いていた。それを見てアドが怯む。
その一瞬の隙を突いて、逃げ出した。




