【祝一周年】それさえも最高で最低な、彼の一番長い夜・03
ヒロインの名前間違える作者なんて豆腐の角に頭をぶつけられても、馬に蹴られても仕方ないというもの。なので主人公同様に自分も頬を抓ってみました。
……まさかね、口内炎あったの忘れてたとはね;ω;
「…………、」
ただでさえ随分と口数少なくねコイツ? 疑惑が掛かってるのに、三点リーダーばっかりしか言えてない俺がここにいた。無口キャラは他所で足りてるし、ましてや俺がなろうと思ってしてるワケじゃないが……だからこそ、これはしょうがなくね?
「だって、なぁ……」
チラリ、と問題のその方向を見やる。
自分が寝ていた一つ隣のベッドで今も尚、健やかに就寝するそちらを。
「…………すぅ、……すぅ」
微かな寝息を立てて、心地良さそうに眠る彼女。
どこをどうみても、幼馴染みの少女であるチカだった。
……ど、どこを見たかは内緒で。
「……アレだな、寝る時は髪縛ってないんだな」
寝てる時まで縛ってたら髪の毛痛んじゃうだろうし、そりゃそうなのだろうけど。長く伸びたチカの黒髪を、ポニーテール以外の姿で見るのは新鮮だった。いつもの見慣れた表情・髪形・恰好が違うとこんな印象が違うものなのかと知る。ゴールデンウィークの頃だったか、サチが明日葉家に泊まりに来た日の夜と全く同じ感想が頭のどこかで綴られた気がした。
「コイツ、こういう時は……」
言いながら、つい苦笑してしまう。
いつも活発で、涼しげで、爽やかな彼女。いつも自分に当たりが強く(?)、けれどいつも自分を認めてくれる、ミサ・サチ・希などと同じ大切な一人。そんな幼馴染みも、単なる同い年の少女だという当たり前の事実、忘れていた前提を改めて思い知らされる。
年頃なのだ、誰も彼も。……というか、俺も。
いや、俺はただ単純に幼稚なだけかもしれないが。
「――ってかさ、」
なんだよこの恰好はっ!?
特にっ! このっ! ユサユサしたっ! これっ!!
「…………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………ゴクリ」
まるで文字数稼ぎを疑われるほどの三点リーダーが出て来そうな沈黙の果てに、俺は無意識に唾を飲み込んでいた。
チカは大胆に仰向けに寝ていた。顔は心地良さそうでもやはり湿気と日中の猛暑の残滓からか、まぁ大胆だ。熱によってうっすらと浮かび上がる汗とも言えない水気が、大胆に魅せられた彼女の白い肌を艶かしく光らせている。
それに、だ。
大胆なその寝姿もさる事ながら、格好も大胆なのが更にいけなかった。もう一つ言えば、まるで大人なその下着が一番タチが悪かった。
『たち』は良くなりそうだけどネ! って一体ナニを考えてるんだ俺は。
「――――赤、か」
ワインレッドのツルツルとしたその生地に、黒い糸で刺繍が施されているアダルティー感満載な下着。ユサユサと静かに形を変えるふんわり柔らかマシュマロ、華奢な腰回りと肉つきの良いヒップをしっかりガードする守護神なのに。どうにもよからぬ、悪影響を助長させてるだけでしかない気がするのは俺だけじゃないだろう。
実に全く以ってけしからん。急に淫靡な雰囲気にされてもムラム……イライラするだけなんだよねもうもう!
……喉が鳴っても、仕方ないんじょのいこのと思ってしまうのは、俺がSHI☆N☆SHIなだけじゃない筈だと思いました、まる。
「…………ちょっと、」
ちょっと、ちょっとちょっと。
ちょーーーーっとだけで
「……貴方はナニしようとしてるんですか?」
……というかアレですね。
前回の誤字で自分、完全に本編()と同時並行で書いてたのがレバレバでしたね。




