【幕間】 休日・2(四月五日の場合)
えんだぁあああああ、いやぁああああああああああ!!!!!!
(ムンクのポーズを取りながら、)なんでさ!? ニンジャナンデェエエエエエ!!?
……はい、というわけで強制ブラウザ終了とかアホな事になってデータが吹き飛んだので今日は短めです、ええ…………………………泣きそう。
とはいえ半分以上は残っているので次回はそれをなるべく元通り? パワーアップ? させての投稿になるかなと思ってます。はい。
あ、描写力は相変わらずの残念さなんで、そこはバグじゃないです、ええ。
大山家では、朝は平日同様に規則正しく迎えられる。
「……おはよう」
「おはよ~」
見なくても目を擦っていそうな眠たげな声と、どこか間延びしたような穏やかな声が、その朝もまたリビングへとささやかに響き渡る。言わずもがな、前者はとある少年の幼馴染みである大山智香、後者はその姉である大山友花だ。
「……? この匂い…………?」
案の定、友花の前に姿を現した妹は目を擦っていて、いつもの凛々しくあらんとする姿勢が抜け落ちていた。そんな素の智香の姿は、姉である彼女自身可愛いと思えてしまう。
「もしかして今日の朝食は……」
「フレンチトーストよ~」
「それなら私も手伝――」
「智ちゃんはそこに座っててね~」
「…………、」
「ほら~、ションボリしないの~。後でちゃんと教えてあげるから~」
じゃあ――と妹である智香が打ち出そうとした提案を、言い切られるよりも先に姉である友花はバッサリと断る。それでいて断りながらも朝食を作るという作業には何一つミスはなく、むしろすげなく拒否されてションボリとしちゃっている妹の顔を見て、中々にサドな笑みとフォローを挟む余裕もあった。
数分後。
そんなワケで今朝はフレンチトーストと、肌寒い今日の気温を考慮したのか温かいコンソメスープがテーブルに並べられていた。やや少なめに感じるような気もするが、二人とも朝は小食派なので毎朝こんな分量で事足りていたりする。
「ところで~、」
「?」
「折角の休日なのにな~、って思ってね~」
「? 何が言いたいのよ」
別に今日は学校の用事もないし、無難に近所のショッピングモールまでウィンドウショッピングしに行くんじゃないかしら……と他人事のように思っていると、
「だから~、」
そんな妹の思考が透けて見えるのか、微笑ましそうに見つめながら一言。
「とおるクンよ~」
「うぐっ!!?」
それだけで。
ただ一人の少年の名前を上げられただけで、智香は図星を突かれたように息が詰まった。いや、息が詰まったと言うよりは、噎せた。
「――ケホッ、コホッ! な、何を突然アイツの名前を出すのよ!!」
「だから言ってるじゃない~、今日は折角の休日だって~」
「唐突! だからって唐突過ぎるのよ!!」
「またまた~、そんな事言っておきながら本当は『あ、いいかも!』なんて思っちゃってたりしないの~?」
「だっ、誰が!」
その後も咳き込みながらしどろもどろな弁明(?)を試みる妹の姿を眺め、当の実行犯の目には更に面白がろうという小悪魔めいた色がのっていた。顔には『だからこの妹って可愛いのよね~』とかなんとか書いてあったかもしれない。それこそ透けて見えるように。
だから。
「それに一昨日も言ったでしょ~?」
大山友花はその感想にひとつも抗わず、まるで石油にマッチを近づけるように次なる火種を投下する事を口にした。
「――――とおるクンの家に知らない女の子がいた、って」
「――――!?」
直後だった。
その姉の(本人からしたら)爆弾発言とも受け取れる台詞に、智香はまるで尻尾を踏まれた猫みたいに飛び上がりそうになった。
「…………、」
「…………さぁ~、果たして智ちゃんはこれからどうするのかな~?」
ニコニコと。まるで聖母のような優しそうな微笑みを浮かべながら、友花はより一層焚き付けるように止めを差す。
また、それと同時に。
(まぁ、私自身もとおるクンとはまた会って話してみたいのよね~)
とも思っているのだが、それはまた別の話。




