第04話 「応対」
10000PV達成です!ありがとうございます!!
…………とか言いつついつもの半分ぐらいしか文量がないってどういう事なの作者!?
キリの良さ:3割、時間がないとかいう恒例の言い訳:7割 な今回。
待ってくれている(かもしれない)皆様には申し訳もorz
だだだ大丈夫です!次はそれをリカバー出来る量になりますから(予定)!!
#05
「とおるクンって紅茶に砂糖とミルク、どっち入れる~?」
「むしろストレートですね」
「そ~お? わかっ……あ~!」
「どうかしました?」
「ごめんねぇ……とおるクン、今紅茶切らしちゃってるみたいで~。お茶になっちゃうけど、いいかしら~?」
「いえいえ全く問題ないです」
「そ~お? じゃ、作るわね~」
「あ、こちらこそ作っていただいてありがとうございます」
「いえいえ~。うふふ」
言って友花さんは、いかにも高級そうな容器の、いかにも高級そうな茶葉を躊躇いなく急須に投入すると、慣れた仕草でポットのお湯を注いでゆく。相変わらずの背筋を伸ばした、見本になれる綺麗な姿勢だった。
それはさておいて、だ。
……………………………………………………。
「別にお…自分がお邪魔する必要はなかったのでは…………?」
明日葉透、只今の現在地は大山家だった。
大山さん家は我が家の、正面から見て左隣に位置しており、俺はその一階のリビングに足を運ばされていた。……あー、アレだ。よくラブコメで見かける「主人公が美少女の手を引っ張る」、あのシーンは幻想だったんだなと思いました。いや手とか細くて柔らかゲフンゲフンゴホン。
対して友花さんは「そうでもないわよ~?」と、至極当然、何でもなさそうに言った。
「だってあの……妹さんよね~?」
「え、ええ、いたってアレな思考回路と行動原理を保持してますが、明日葉希――実の妹ですね」
その疑問はごもっともです。
「多分友花さんが知らないのは、妹は昔病院で入院生活していたからですよ」
「そういう事ね~」
お湯を注ぎ終わったのか急須に蓋をしつつ友花さんは微笑んで肯いた。
合点が入ったようで何より、後は妹の精神構造の改善(=健全化)さえ完遂出来ればオールオッケーなんで――じゃなくて。
「いやいやいや、それと俺がココに連れて来られた理由は違くないですか?」
「そうね~、あのコが妹だって知ってたらとおるクンの部屋でも良かったんだけれどね~」
「何でです?」
俺の疑問には答えず、「それよりも~」と笑顔で振り向いて。
「別に私に丁寧な言葉遣いしなくても良いわよ~?」
もっと親しみを込めて接しなさいな~、と付け加える友花さん。
……を見ていると胃がキリキリと本日3度目の痛みを訴えてきて、思わず黙ってしまった。
いやぁ、だって……何だ、その、ねぇ……今の状況って…………。
「よしっ」
頃合となったのか、友花さんはそう呟くと白塗りのこれまた高級そうな食器棚から湯呑みを取り出し、そこに出来たばかりのお茶を注ぐ。それを見て益々思う。
何でしょうね、この「彼女の家にやって来た彼氏」みたいなシチュエーション……。
「はい、どうぞ~」
トレイ――これはお盆か――に載せた湯呑みを俺の目の前のテーブルにそっと静かに置かれた。様になっているという感想が湧き上がったが、この際棚に上げとこう。ああそうですよ、年齢=彼女いない歴の妄想豊かな思春期男子ですよ!……何に対して怒ったんだ俺…………。
閑話休題。
「ありがとうございます。ではいただきます」
「はいな~」
折角入れてもらったので、目の前の湯気起ち上る緑茶に手を伸ばし飲む事にした。俺は超猫舌だし、少しずつゆっくりと飲もう――決心して俺はおそるおそるといった様子で口をつける。べ、別に余計な事を考えて無駄に緊張してるとか、そんな事全然ないんだからねっ!!
……って、アレ?
口につける直前で違和感に苛まれた。
「何で湯呑みが3つなんですか……?」
対する人数は言わずもがな、俺と対面に座る友花さんの2人。
もしかして…………。
「もう1人は今から呼ぶのよ~」
そう言うと、リビングの天井――いや2階に向けて大き目の声で呼びかけた。
「智香~、お客さんよ~」
え?
「……い、今何て…………?」
チカだって――――――――!?
友花さんの台詞に俺が唖然呆然として見つめていると、当の友花さんは数秒の後に「あれ~?」と首を傾げ、
「あっ、そうだ~」
と呟き、俺に向き直してこんな提案を打ち出してきた。
「とおるクン――2階まで行って、智香を呼んできてくれないかしら~?」
お読みいただき、誠にありがとうございました。
引き続き、『幼馴染同盟』をよろしくお願いします。
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