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幼馴染同盟 ~Are you BEST FRIENDs?~  作者: アオハル
00.ProtoType――試行錯誤(中途)
26/143

第十六話 「独白」

 シリアスその2です(超大嘘)。

 ……やってしまった感はあります、はい(これはホント)。

 

 P.S.

 スイマセン!

 予約投稿の12時と13時を間違えてしまいました!!

 こんなカオスな物語とも言えない何かを待って下さった皆様、大変申し訳ないです!!!

 orz

(気づいたのが13時直前だったのでそのまま投稿させていただきます。本当に申し訳ありませんでした)

 

 P.S.その2

 ぶっちゃけこの回無視していいです。

 ……いつにも増してカオス過ぎるので。

 「脳移植手術って言われて、お前は信用してくれるか?」

 そう言った俺は、今どんな表情をしているのだろうか?

 ただ、目の前の女の子の困惑した表情だけは、そして俺はそれを他人事のように受け取っている事だけは、頭の片隅でよく解っていた。

 

 

 

 俺は語り始めた。

 

 

 

   # # #

 

 

 

「話は俺がここから引っ越して一……二年経った頃か。

 当時妹の希が退院する事が出来るという事で、俺は、いや親父と母さんも大喜びだった。

 実際に我が家にやって来れた時には全員で泣いてたな……お前らにも来てほしかったぜ。

 少なくとも(・・・・・)、それだけ(・・)は憶えてる。

 で、だ。

 明日葉一家はそんな妹の退院祝いとして、妹が行きたいと思っていた所に行こうという話になったワケみたい(・・・)なんだ。

 まぁ、妹は病院以外の『外』を知らなかったし、結局は俺が行く所を決めちゃったらしい(・・・)んだけどな。

 あ?勿論『夢の国』だよ。あの著作権厳しいとこな。

 とにかく妹が終始笑顔ではしゃいでくれていた事()憶えてる。

 ……スプラッシュマウンテンを三回乗せられた時は吐きそうっていうか意識が飛ぶ寸前までだったぜ……思い出すだけで気分が悪くなって来たっていうかこれは忘れていてほしかったぜ……。

 もしかすると妹のアグレッシブ加減はここから始まったのかもしれないな……。

 

 

 

 そして、ココから先は本当に全く覚えていない。

 気がついたら……というか目が醒めたら見慣れない白い天井が見えて、それから俺がいる場所は病院だって事を知った。

 そんな顔するなよ、面会の時の妹と同じだぞそれじゃ。

 ……何で急に睨むんだよ。

 で、見舞いに来た家族が言うには、その帰り道の……名前は忘れたが大きな橋を渡る時、交通事故に遭ったらしい(・・・)んだ。

 何でも横からいきなり猛スピードで突っ込まれたらしい(・・・)

 突っ込んで来た車の方は父母に当時の俺と同じ年頃の男の子の三人が乗っていたんだが、全員俺らの車に衝突して亡くなってしまったらしい(・・・)殆ど即死だったそうだ。

 事故を担当した刑事さん……だったかな?が言うには、その車の家族は借金に苦しんでいたとかで一家心中を狙ってたんじゃないかって言われたとか。

 俺達はその場に運悪く……どうなんだろうか。

 その事故で今の「俺」がいる、と考えるとなぁ……。

 だからそんな顔をすんなって。

 少なくとも俺は可哀想な奴じゃねぇぞ。

 俺が、……俺があの日、あの場所へ出かけようって無理に言わなければ……最低でもウチの家族は事故に遭わなかったんだからな。

 

 

 

 そして、本題だ。

 俺はその事故で相手の家族の次に死にそう……いや、実際は脳の……三分の一かな?が死んでいたんだがな。

 とにかくウチの家族の中では唯一大怪我を負ってしまってな。首もザックリ切れてたみたいだし、血液の面でも俺は死ぬ一歩手前だったとか。

 で、その時、幸か不幸か心中を起こした家族の男の子は脳だけは損傷がなかったときたワケだ。

 何たって即死だったからな。

 そっからは言わなくても解ると思う。

 俺はその男の子の脳を移植してもらったり、それとは別に血液型が家族で俺だけO型だったから病院側から手配してもらった血で輸血してもらったりして。

 何とか俺は一命を取り留めたんだ。

 辛くも、な」

 

 

 

   # # #

 

 

 

 ここで俺は話を一回区切る事にした。

 長く喋っていた所為か、喉が渇いてきた。

 特に事故に関する部分は俺自身は曖昧なので(・・・・・・・・・)、これ以上の事は説明出来ないのだが、理解してもらえただろうか。

 目の前で凍りつく幼馴染みを見る限り、頭では理解してくれていると……思う。

 ここから先(・・・・・)も話すべきだろうか。

「……大丈夫か?」

 尋ねるとビクゥッ、と彼女チカは震えていた。

 怯えていた。

「ぁ、」

 声が零れたのはどっちだろうか。

 少しショックを覚え、思わず俺も固まってしまう。

 と、

 チカは俯き、何か言った。

 そして、聞き取れなくて訊き返そうとした俺の横を通り過ぎて玄関へ――――

「チカ!!」

 俺は反射的にチカの手を掴んだ。

 だが、チカはその手を振りほどこうとして、動きを止めた。

 そして呟く。

「――……んないよ……」

 俺を見つめて言う。

「全然っ、分かんないよ……っ」

 目に涙を溜めて、

「……何よ、それっ……私は、そんな辛い事を、い、言わせたくて、訊いたんじゃ、ないのに……」

 唇を震わせて、チカは言う。

 今にも崩れ落ちそうになりながら。

 それは怯えではなく同情でもなく、申し訳なさから来たものだった。

 

 

 

 どうしてだろうか、その姿に安堵した。

 

 

 

 俺は掴んでいた手を離して、

「あっ……」

 チカの両肩に手を置いて、目を逸らさせないようにして。

 俺は話す事にした。

「確かにさ、俺は事故で死ぬ一歩手前にはなったし。

 移植のお陰で助かったとはいえ記憶はハッキリ憶えている部分と憶えていない部分が出て来ちゃったし。

 たまに夢で記憶にない記憶(・・・・・・・)を見る事もあるし。

 退院直後は左利きになっちゃった上に一人称は『僕』から俺になっちゃって話し方も変わったもんだから周りから気味悪がられたし。

 俺は変わっている事にはその時気づかなかったし。

 髪はいつも伸ばさなくちゃいけなくなったし、それも気味悪がられたし。

 ある日疑問に思って親に訊いたら暗い顔で話されたし。

 未だに何処か怖くてアルバムは持っていられないし、見える所にも置いてはいないし」

 でも。

「俺は別に不幸なんて思っちゃいない。

 事故に遭ったのはともかく、この「()」はその時亡くなった男の子の分もしっかり引き継いで生きていられているしな。

 そして何よりお前らにこうして生きて会えたし、お前なんかには気味悪がられるどころか心配してもらったし」

 だから。

「だから別にお前は悪くなんてない。寧ろ話せてスッキリした」

 いよいよチカの頬を流れ出した水滴を右手でぬぐってやりながら、俺は言う。

「……だから、泣くのは止めようぜ?」

 俺の中で精一杯の笑顔でそう言った。

 

 

 

 すると、

「え?」

 ガシッ、と俺の首にチカの両手が回される。二人の顔の距離が近まった。チカだけに。

 ……え?え??え???

 見れば彼女は潤んだ目で俺を見上げていた。

「――、――――――――」

 可愛らしい唇が動く。

 だが何と言ったか、今度は俺が頭に入って来なかった。

 

  ど う い う こ と な の ?

 

 疑問符が突如として頭を埋め尽くす中、そのままチカの潤った唇が俺のに近づいて――――

 

 

 

 ガチャ。

「ただいま~。今外凄い…………………………あら?」

「「………………………………………………………………………………」」

 唐突に現実が、ここが玄関だという事を完全に忘れていた事を教えてきやがった。

 

 

 

「「「……………………………」」」

 途中参加(言い方がヘンな気がする)の友花さん諸共、世界が凍った気がした。

 場違いにも、傘を持ったまま固まる友花さんを珍しいなーとか思ってマジマジと見てしまっていた。

 ・

 ・

 ・

 トンボを脳内で幻視した瞬間だった。

 俺はようやく、ようやく現在の状況を把握した。

 …………………………。

 ………………。

 …………。

 俺は。

「お」

 俺は、

「お邪魔しましたぁああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!」

 友花さんが開けたドアの向こうから聞こえてくる雷雨豪雨より大きな声で叫ぶようにそう言うやいなや、俺は雨にも負けず風にも負けずな全身全霊全力疾走で隣の我が家へ逃げ帰った。

 はい、医学に全く詳しくない作者が贈る、トンデモ過去話でした。

 そうだよね!やっぱり『おさどう』の醍醐味は、話が締まらない事だよね!!

 

 ……はい、スイマセン、後で全面的に書き直す事になるかと思います。

 (九月予定)←またこうやって自分の首を絞めて……

 

 お読みいただきありがとうございました。

※誤字脱字表現の誤り等がありましたら感想にてご連絡ください。

 随時修正致します。


 引き続き、『おさどう』をよろしくお願い致します。

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