幕間―2
スイマセン、今回は久し振りの幕間です。
……入れた意味が超ない気がしますがぶっちゃけ『繋ぎ』です。時間を下さい(泣)
ではいつもの1/3の『幕間』です。
『こちら、猛烈な雨が降り注いでいます――――』
『只今関東全域に大雨洪水警報が出ており、所によっては雷注意報も出ているという事です――』
「……遅いですね兄さん」
放課になると同時に超ダッシュで家に帰って来た私は玄関で待ち伏せを開始しました。
そして兄さんが帰ってくるやいなや、
「兄さん、
ごはんにします?
お風呂にします?
それとも、わ・た・し?」
という、裸エプロンで『お・も・て・な・し』をするつもりだったのです。
……でしたのに。
「ぶー」
帰ってきません。家に近づいた気配はあったのですが……。
訴訟です。後で『一緒にお風呂♡』の刑です。
「ふっふっふ……」
風呂場に乱入された時の兄さんの慌てっぷりを想像するだけでゾクゾクします。
と、
「むむ?」
雷の音がしますね。
すぐさまカーテンを開けて外を見ると、既に雨が降り始めています。
「これはちゃーんと全ての窓が閉まっているか確認しなくてはいけませんね」
邪な心と動機を持った私は二階に上がり、廊下、私の部屋とチェックして最後に兄さんの部屋へ侵入します。
そして慣れた動作で施錠の確認を済ませます。
「……相変わらず本棚が凄いですね……」
最早平均より広めな部屋の大半が幾つか本棚と一つのベッドで埋まってるってどうなんでしょうか。流石の兄さんソムリエな私でも理解し難いです。「本が好き」までなら解るのですが……将来は書店でも開くのでしょうか?
そんな風に部屋を見渡すと――――、
「やはりありませんね……」
そう。
様々な種類の書物が詰められた本棚にすらない、大抵の人は自分の部屋に置いてあるであろうアレが。
その理由を私は知ってはいるのですが、それでも。
「『過去』を大切にする兄さんらしくありませんよね」
(エプロン一枚だけなので)体が冷え、寒くなって来たのか、
「くちゅんっ」
クシャミが出てしまいました。
……寒いから仕方ないですよね?
私は瞬時に兄さんのベッドに転がり込むと、布団に包まりました。
「クンカクンカスーハースーハー」
寒さとは違う何かが背筋を駆け巡ります。
ふぅ……。
本格的に降り始めたのか、雨粒が風と共に勢いを増して窓を叩く音が聞こえてきました。
……兄さんは大丈夫でしょうか?
次回は伏線というか『書かれていなかった』話を誤魔化しなしで出しますので今日は許して下さい。
『書かれていなかった』話って、はっきり言って超卑怯じゃね?
相も変わらずなミサの不遇っぷりその2
いつかきっと……っ!!
お読みいただきありがとうございました。
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随時修正致します。
引き続き、『おさどう』をよろしくお願い致します。




