零【ゼロ】話 どこから、この話を始めよう
今回は過去最短の分量です。
なんか書いてる内に「あ、ここで区切りたい」っていう思いが湧いてしまいまして。それで今回の『雛形』は変な戸頃で区切っては加筆して……を繰り返してます。
……なので、次回が滅茶苦茶長くなります(笑)
今回はささやかな独白という事で許してもらえれば。
僕は千尋が好きだ。
これは友情的な意味なのか家族愛に近いものなのか――それとも恋人にしたいと思っての感想なのかは僕自身サッパリで、見当も付かなかった。今もそれは解らない。どれも当てはまりそうなのに、どれか一つじゃ言い表せない、そんな感情が千尋宛てに僕の心の中で渦巻いている。
千尋が僕の事をどう思っているかなんて知らないし知る由もないけれど、それでも『これ』はぐるぐると頭の中を駆け回る。
とにかく。
僕が千尋を好きな事には変わりなかった。
あの軽快かつ爽快な万事晴れ模様な性格も。
あの悪戯めいておきながら誰よりも純粋で朗らかな微笑みも。
そして。
当時の僕としては何より問題だったのが――
――――千尋と同じくらいに鞠の事も好きだった事だった。
だからこそ。
彼女に何も言えなかったのを、僕は当時から現在まで――おそらく今後も含めて一生涯後悔し続ける事になるのだろう。
……最初これ3000字にも満たない下書きだった筈なのに、気付けばもう当初の字数を越えている事実。
お盆の4日間くらいで終わらそう思ってたのに……あれー?(汗)