024聖霊の呪文
お母様もこれには驚愕せざるを得ないでしょう。
狼狽えているところにすかさず無詠唱の上位魔法を叩きこむ。威力は落ちるが……
「くっ!?【聖霊よ、我を護りたまえ】!」
え?
何その呪文。
聞いたことないよ。
シャラはミサイル攻撃のような爆撃でも無傷だった。
いや、僕だって傷つけたいわけじゃないけどさ。
これはないでしょ?
シャラはその未知なる呪文を唱えた。
「【聖霊よ、来たれ】!」
その瞬間、魔力が急速に爆発した。
......そんな、気がした。
収束した魔力の塊は人型をしていた。
だが、人の顔はなかった。
あったのは光輝く人型の物体だけだ。
周辺には膨大な魔力が渦巻いていた。
普段は何をやっても気にしない村のエルフ達が何事だ、と驚き、慌て、ある者は恐怖していた。
いつもの訓練でもこれほどの魔力は感じられないから当然だ。
無意識に冷や汗が出ていた。
有り得ない……
これは……守護霊?
「お母様、私、本気で...「何をやっておるのじゃっ!!!」っ!?」
死ぬほどびっくりした!
下を見下ろすと長老様と見知らぬ老人がいた。
まじ......?
長老様より老けているエルフがいようとは!?
シャラはその老人を知っているらしい。
「まずい、まずいわ」を連発している。
「とにかく、二人とも降りてこんか!」
長老様が怒鳴る。
やばいかも……
怒ってるよ……
でもお母様の責任だから……
私は怒られないと思うの……
長老様が怒るの非常に珍しいのに……
シャラは覚悟を決めた様子で僕に「行くわよ」と言う。
僕も怒られるの非常に怖いが覚悟を決める。
風の鎧を纏ったまま降下する。
シャラは普通に飛び降りた。数十メートルあるのに……
「何でしょうか?」
シャラの歴戦の戦士の如き顔。
惚れる……
嘘じゃなくてよ。
「取り敢えず、儂の屋敷に行くぞ」
「分かりました」
僕とシャラは了解の声を上げる。




