表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
31/39

ーーー番外編02

祝!総合評価100P達成!

ヴィオラ。


あの子はエルフの中でも異質な存在だった。


魔力はエルフどころか、上位魔族の域に達していると思う。

あの子の母である私も先祖返りと騒ぎ立てられたが、ヴィオラはそれすら明らかに逸脱している。


体が震える。


怖いのだろうか……?

自分のお腹を痛めて産んだ子を。


……いや。


これは恐怖ではない。


これは……憤りだ。

排他的で、あの子に恐れを抱く同胞エルフに対しての。



ヴィオラはヴィオラ。


バケモノではなく、異質でもなく、ヴィオラはヴィオラだ。


それ以上でも、それ以下でもない。


ただ、口調が丁寧で、


知性があって、


優しさに溢れる、


私の可愛い娘だ。




ああ、ヴィオラ。たとえ、世界を敵に回しても、


私だけはずっとあなたの味方だからね……




「【聖霊よ、ヴィオラをお守りください】」




魔法とは物理法則を書き換える能力と言う人が多い。


確かにそれは間違いではない。


でも、それが真理ではないことは私だけが知っている。



私は祈る。


魔法とは願い。


祈り(ねがい)に魔力が乗る。



―――――きゃっ、きゅ、きゃ~


精霊の存在が感じられる。


純粋な願いに多くの精霊たちが集まる。


そして精霊たちは互いに集まって一つの塊となった。


それこそがエルフの数万年の遥か祖先であるルーンエルフが友として共存した種族。



聖霊。



その強い力のせいで神とも呼ばれた。




聖霊はしばらくじっとしていたかと思うと、急に収束した。


そして、辺りに暖かい光が包んだ。



その聖霊は消えた。



でもその聖霊が残したものがあった。


それは「希望」という、加護だった。



ヴィオラがどんなに辛くて苦しくとも希望の光があの子を導けるよう……




「【精霊よ、ありがとうございます】」



言葉に魔力を乗せて、聖霊に届ける。



届いただろうか……?



私の言葉……



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ