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第三話

 この世界―ネフェティアは、大まかに7つの組織によって機能している。

 行政の中心、ネフェティアの暫定政府である役所セントラル

 小学校から中学までの義務教育を基本とする学業を教える教育アカデミー

 治安の維持を担当する警察アーマー

 各宿舎に配置され、それぞれの家庭を守る家事ワーカー

 衣食住を基本とする生活の基盤を生み出す生産ファクトリー

 世界の解明を主とする研究アルケミスト

 多方面に助力する遊軍サポーターの七つだ。

 またそのどこにも属さない例外として診療所や洋服屋、喫茶店などが一軒ずつ存在する。

 各組織にはそれぞれ代表と副代表の2人がおり、それら十四人を交えて週に一度会議を行っている。そこで決められたルールによってネフェティアは機能をしている。

 代表者は組織内の投票で決定される。実のところその選出方法が災いして、俺は遊軍の副代表になってしまっているわけだが……。

 俺が所属している遊軍はその名の通り、他の組織の補助的な仕事を主にしており、決まった仕事が無い代わりに何をさせられるか分からない組織である。

 まだ組織に関わっていない中学生などからは謎の組織として認識されているとかいないとか。依然桜が教えてくれたことだ。

 宿舎を出た俺はネフェティアの町を突き進む。俺の住んでいる宿舎は町の外れにある。

 自転車や車などない―馬はいるが―この世界において、交通の便なども考えて職場の近くに住むのが普通である。だがそういった場所は軒並み競争率が高かったり、入居者数が跳ね上がる。よって俺のような競争をしたいわけでも、多くの人がいるところをなんとなく避けようとする人間は、自然と町の外れの建物に住むことになるのだ。

 そういうところでも性格が表れているのだと思う。

 ネフェティアの町は昼間から多くの人で賑わっていた。道端で雑談をする人は恐らく家事の人か。大きな荷物を運んでいる人は生産の人だろう。まだ午前中であるにもかかわらず、汗を流して働いている。

 ネフェティアは娯楽というものが少なく、外に出ている人は大抵仕事をしている人である。中学生以下が学業に勤しんでいる中、それ以外の人口の五分の四以上にあたる人間が働いているのだ。

 それは必然的なことだった。この多くの人の労働が、ネフェティアの生活を支えているのだ。たまに今の俺のように休日にぶらぶらしている輩もいるにはいるが、かなりの少数派と言って良い。

 研究達の測定によると、町は面積約二平方キロメートルの正方形に近い形らしく、人口1万人に対してそこまで広いという訳でもないらしい。研究に所属している恵理曰く、東京都よりは広いと言う事なのだが、それは東京の都市の機能を考えると、比較対象としてはいささか問題があるように思えた。

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