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鬱陶

作者: 月桂樹

全て


投げ出して



ベッドに倒れこんで



眠ってしまえれば


消えてしまえれば、どんなに


どんなに、楽なんだろう



だけど



目を閉じて、開いても


映る景色が


変わることはなくて



自分の手



身体


鬱陶しい



この、考えたくもないのに

何かを考えてしまう頭も


見たくなかった景色を映す瞳も


聞きたくなかった言葉を聞く耳も


何も掴むことのできなかった手も


動くことのできなかった足も


言いたいことを言えなかった口も



醜くて、仕方ない私の全てが


鬱陶しくて


鬱陶しくて


消してしまいたくて




だけど、消えたくなくて




いやだ


イヤ


嫌だ




 どうか



 誰か


 私を

 殺して



 私を

 壊して



 私を

 消して




自分では、消えられないから



殺せないから



壊せないから



誰か



誰か



誰か



                               助けて




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