◆第9話◆
すみません…エッチな場面続きます。亜希子の性格を強調させる為ですのでご了承ください。
部活と彼氏に忙しいサクラだったが、着実に僕たちは親しくなって距離を近づけていった。
もちろん彼女は僕に同性として親しみを感じているが、僕は彼女を異性として感じている。
親しさが増せばその想いは自然と膨れ上がり、サクラの身体に触れたい気持ちも増す。
洋子と再会した事が、それに拍車をかけたのも確かだった。
期末試験が終わって学校が休みに入ると、一緒にいる時間はさらに増えていった。
その日は朝から暑い日だった。遠くに立ち上る入道雲以外、頭上にはまっさらな青い虚空が広がっているだけだ。
「ねえ、外は暑いしさ、ウチに遊びに来ない?」
僕は部活が午前中だけだと言うサクラの携帯に電話した。
「うん。じゃあ。帰りに寄るよ」
「今どこ?」
「これから電車。20分くらいで着くかな?」
「そうだね。じゃあ」
しばらくすると、家のチャイムが鳴った。
サクラは、下はジャージで上はTシャツという、いかにも部活の帰りといった姿だった。
部活用のボストンバックを肩にかけて玄関前に立っていた。
「入って」
「お邪魔しまぁあす」
直接僕の部屋に通して、氷の入ったジュースを差し出す。
彼女は炭酸飲料が飲めないらしい。
「今日はすごい暑いよ。マジ死にそうだった」
サクラはそう言いながら、ジュースを飲んで息をついた。
屋内で行うバレーボール部のサクラだが、部活の行き帰りだけで顔や腕は真っ黒に日焼けしていた。
少しの間映画やテレビドラマの話などをしていると、彼女も完全にリラックスしてベッドに寄りかかりながら床に脚を投げ出している。
僕はサクラの直ぐ横に身体をずらして座りなおすと、彼女の身体に自分の身体を触れさした。
「なになに、何でそんなくっつくの?」
冷房の効いた部屋は、涼しくて心地よかった。
彼女の体臭が、心地よく僕の鼻孔を刺激した。
僕は一気に彼女を押し倒す。
サクラは呆気に取られて床に身体を横たえた。
「キャハハハ、なになに」
彼女は冗談か何かの遊びだと思ったらしい。
僕は彼女の胸では無く、股間に手を当てた。
その瞬間彼女は身体を硬直させて強く両脚を閉じた。
「ちょっと、やめて」
僕は一気に彼女の股間を攻めあげた。
サクラは身をよじってもがくが、押しのける手には力が入らないようだった。
ジャージの上からでも彼女の股間が熱く湿っているのが判った。
外の暑さでかいた汗が、まだ残っていたのかもしれない。
サクラは吐息を漏らしながらも抵抗を続けた。
引き締まった太ももの力は強く、僕の手を痛いほどに挟み込んだ。
僕は執拗に股間だけに集中して、彼女の身体が完全に火照っていくのを待った。
僕の左手を掴んだ彼女の握力は殆ど無かった。
観念したのか、気持ちよくなったのか、サクラの身体の力が抜けていくのを見計らってキスをした。
日に焼けた頬が朱色に染まって、目の力も失っていた。
彼女は唾液をいっぱいたらしながら僕と唇を交えた。
シャージの中に手を入れて、下着の中に滑り込ませた僕の指先には、ねっとりとした汗とは違う分泌液が纏わりついた。
サクラの呼吸はどんどん荒くなって、今にも声が出そうなのを押し殺している。
もがいているうちに捲れ上がったTシャツのからは、日焼けしていない白いお腹が見えていた。
もう少ししたら服を脱がせようと思っていた。
しかし、彼女は突然最後の力をふり絞るかのように、僕の頬を思い切り強い力で叩いた。
パンッという激しい音と共に、僕は床に転がった。
「いい加減にしてよ」
僕の動きが止まった隙に、彼女は素早く起き上がると火照った顔で睨んだ。
「あんたおかしいんじゃないの? レズなの?」
サクラは自分のバックを手にして
「キモイよ。ヘンタイ! もう、声かけないでよね」
そう言って部屋を出て行った。
凄い勢いで階段を駆け下る音がした。
僕はそのまま部屋の中に横になった。
「やっぱりうまくいかないなぁ……」
そう呟きながらも、サクラの身体の濡れた感触を思い出していた。
窓の外に広がる青かった空が、何時の間にか緋色に変わりはじめていた。