【参】婚約破棄野郎は消毒だ系女子たち~拳の語り合い
今回は生成AIを利用した挿絵が、物語の途中にあります。画面右上にある表示調整でオンオフを切り替える事ができます。
実験的な挑戦ですので、ご理解願います。
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《 覇天軍軍歌 》
破約系女子の生き様は 退きなし 媚なし 情あり
誓いを裂かれしその日より 涙は鋼の刃となれり
傲慢なる一物は粉砕され 軽薄の証は灰と散る
愛を侮る愚か者よ 貴様の未来は もう機能せず
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とある学園の卒業パーティー。
燦然と輝くシャンデリアの下――
煌びやかな会場の中央で、いつもの断罪が始まった。
「子爵令嬢シンシアよ!陰気な貴様との婚約を破棄し、俺はこの愛らしい男爵令嬢キャロラインと結ばれる!」
「そ、そんな……」
「ふふん」
膝から崩れ落ちる、元婚約者の令嬢シンシア。
大きな胸を張り、勝ち誇る泥棒猫の令嬢キャロライン。
周囲の嘲笑。
シンシアを見下ろし、悦に浸る男。
ここにまた一人、
婚約破棄を宣告され、未来を断たれ、地に伏す女が生まれる。
――と、思われた、その時。
「ヒャッハー!婚約破棄野郎は消毒だ!」
轟音。
扉が吹き飛び、嘲笑が凍りつく。
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――ある日を境に、婚約破棄の現場には“太陽”が昇るようになった。
嘲笑が起これば、轟音が鳴り、断罪が始まれば、扉が砕ける。
銀髪を揺らし、美の覇気を纏い、多くの婚約破棄男を葬ってきた美しき覇者。
公爵令嬢――覇姫エレクシア。
そしてその太陽に集いし女たち。
かつて捨てられ、かつて嗤われ、絶望を味わった女たち。
婚約破棄を狩る軍勢――
――覇天軍。
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真紅のドレスが大きく円を描き、覇姫エレクシアが悠然と姿を現す。
「立てい、むすめよ! そのような凡愚に膝を折るな!
立ち上がり、そやつの一物を粉砕してみせよ!」
その言葉に、子爵令嬢シンシアが涙を拭い、悪鬼のように立ち上がる。視線は、ただ一点を見つめていた――
ニヤリ、口元が歪む。
「ひいいい! は、覇姫エレクシア!覇天軍!! 噂は、本当だったのか!」
無様な悲鳴をあげ、股間を押さえて後退る男。
ここにまた一人、
婚約破棄を宣告し、未来を断たれ、血に伏す男が生まれる。
まさに、その時。
「待てい」
静まり返る会場。
そこに立っていたのは一人の醜い女。醜女。
鼻は低く、頬は張り、肌は荒れ、祝福されぬ造形。
選ばれぬ女。美の対極――醜。
だが、その身に宿るは覇。
「捨てた男の一物を潰したとて、その断罪劇では、お前は救われぬ!」
今まさに、元婚約者の陰嚢を消毒しようとしていた子爵令嬢シンシアの眼に、迷いが生じた。
「ふん、醜女よ、うぬは何者だ?」
覇姫エレクシアが、凍てつく双眸で無礼者を見下ろす。
「名乗らせて頂こう。
我こそは……」
醜い女は外套を脱ぎ捨て、胸を張る。
「貴女を仰ぎ見、覇道を志し、
その背を追い、なお並び立たんとする者!
この風貌ゆえ醜を纏い、天に挑む。
――我が名は、醜姫ブス・グロリア!」
一瞬の沈黙。
覇姫エレクシアの長き髪が、わずかに揺れた。
「ハハハハハハ!」
覇に挑む愚かさを嗤うのではない。
覇に挑む“覚悟”を喜ぶ声。
「その容姿、貴様も男に捨てられたな。
そして修羅の道を往く強者……、
この覇姫に挑むか!よかろう、その意気や良し!
ならばまずは、その生き様、試してやろう!」
エレクシアは、ただ一歩、踏み出した。
それだけで空気が裂ける。
「受けてみろ、このエレクシアの無敵の一撃」
『輝天覇断掌』
両掌から放たれた光は、奔流となって一直線に駆けた。それは、祝福され、選ばれし美の、絶対の一撃。
光が醜を呑み込む。
轟音が響き、床石が砕け、壁が軋み、 爆ぜた衝撃が会場を揺らす。
醜姫ブス・グロリアの身体は、光に呑まれたまま吹き飛んだ。
赤き絨毯を転がり、柱に叩きつけられる。
「誇れ、そして眠れい、覇姫に挑みし醜姫よ」
身を翻すエレクシア。
誰もが確信した。 終わった、と。
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光の中で、意識が沈む。
――終わりか。
覇姫エレクシア……やはり、強すぎた。
闇が迫る、その時。知らぬ記憶が、溢れ出す。
頁をめくる指。夜更けの部屋。光る画面。恋愛譚。転生譚。華やかな逆転劇。笑い、泣き、読み漁る“わたし”。
でも最後まで心に残ったのは――
祝福されぬ女。選ばれぬ女。報われぬ女。
それでも。背を向けられても。嗤われても。 愛を捨てなかった、あの醜い女。救いのない物語。
だけど私は――あの生き様に、憧れた。
今度は……
「わたしの……なまえ……さ、と……み……」
だが。
「否!」
闇を裂くように、声が響く。
「オレの名は――ブス・グロリア!」
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「馬鹿な……肉体は砕けたはず!」
「貴女は太陽だ。すべてを照らす。だが、その輝きは強すぎる……」
醜姫ブスが、一歩、踏み出す。
「オレは背負う。報われぬ想いを。喰らい尽くす、すべての嘲りを!」
「うぬごときが纏う醜など、我が拳の前に無力のはず。ならば、貴様の拠り所は――報われぬ愛か!」
エレクシアの拳が、赤く燃え上がる。
「馬鹿めが。愛などと。
愛ゆえに人は苦しむ。
太陽は焦がすのみ、抱きはせぬ。
滅びよ――醜き愛と共に!」
『受けよ!日輪覇滅掌!』
灼光が奔流となって迸る。
「愛ゆえに人は悲しみ、
愛ゆえに人は醜くもなる!
だが、その醜愛を背負う覚悟こそが――オレの覇道!」
『喰らい尽くせ――冥覇喰尽!』
黒き覇が広がり、太陽を呑まんとする。
光と闇が衝突した。
瞬間―― 世界が、白に染まる。
爆音。床が裂け、天井のシャンデリアが砕け散る。
冥の覇は日輪に呑み込まれ、 醜姫ブス・グロリアの身体が宙を舞った。
赤き絨毯を裂き、壁に叩きつけられる。
だが―― 日輪の奔流もまた、無傷ではなかった。エレクシアの赤きドレスが、衝撃に裂ける。
翻った裾が焼け落ち、白磁のように滑らかな美脚が、露になる。
静寂。粉塵の中、立つのは覇姫のみ。
だがその足元には、 わずかに焦げた裂布が揺れていた。
エレクシアはゆっくりと視線を上げる。
その瞳から、嘲りの色は完全に消えていた。
「フフフ、見事だ、醜姫ブス・グロリア。
そして、神に感謝せねばなるまい。これほどの猛者を俺様の前に寄越し、このエレクシアをここまで本気にさせたことを。もはや貴様を侮らぬ」
血が石畳に落ちる。それでも倒れぬ醜姫を前に、 エレクシアはわずかに顎を引いた。
「次の一撃が貴様の最後になる。
真の漢に退けとは言えぬ。
ならば我が最強の技にて貴様を葬り送ろう。
それが強者への礼儀。」
エレクシアが静かに構える。赤き覇気が収束し、その背後に、巨大な光輪が浮かび上がる。
「天を裂き、
地を断つ。
神殺しの一撃。
これぞ我が究極の奥義――」
一方。
醜姫は膝を震わせながらも両腕を広げる。闇が足元から広がり、会場の光を呑み始める。
「退かぬ、
折れぬ、
この無様な愛も捨てぬ!
喰ろうてやる……すべてを。世の嘲りも醜も、全てを焦がす貴女の光も――」
両者が踏み出す。
『滅せよ!天煌覇皇断!』
『纏う!冥府喰界!』
――その刹那。
天が裂けた。
ズガガガガガーーン!!
二人の間に、雷光が落ちる。
光が、闇が掻き消え、衝撃波が吹き荒れる。
醜姫ブスは再び地に叩き伏せられ、
覇姫エレクシアもまた、数歩よろめいた。
「……ば、馬鹿な!」
覇姫が天を睨む。
「天よ、貴様、なぜ邪魔をする!」
ただ静寂だけが答える。
やがて。
「……ハハ」
紅き唇が弧を描く。
「ハハハハハ!」
凛然たる哄笑が、広間に木霊する。
それは嘲りではなく歓喜。
「天よ、この醜姫に何を見た!?
よかろう、貴様が止めるというのなら――
この戦い、預けようではないか」
エレクシアは一歩退き、赤きドレスの裾をつまみ上げる。完璧なる角度、完璧なる静止。それは宮廷礼法の極致――真の淑女にのみ許される優雅なるカーテシー。
「では次は、天すら裁こう」
覇姫の赤き背が闇に溶ける。
残された空間には、まだ熱を帯びた沈黙だけが横たわっていた。
誰も動けない。
誰も息を整えられない。
「あの醜女が…」
震える声が、ようやく零れる。
「無敵無敗の美の覇者を……止めた……?」
地に伏した醜姫。
その唇に、確かに浮かんだのは――
敗者の笑みではなかった。
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「ねえママ!
どうして、あのおねえちゃんたちはケンカしてたの?」
「童よ、あの戦いに理由などはない。
漢が二人、目が合えば殺し合いが始まるのよ。
そして、漢には退けぬ刻がある。
あれが、生き様というものよ。
その眼に、しかと焼き付けなさい」
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成楼書房刊「実在した!世界滅殺拳法列伝」
――輝天覇断掌――
太古、南方光覇宗に伝わりし最終殲滅掌。両掌の間に極輝覇核を生じ、敵の存在そのものを断つ。一度放てば大地は裂け、天井は崩れ、敵は血に染まる。
「達人と言えど二度は撃てぬ。
使えば、己が拳が先に砕ける」
――日輪覇滅掌――
その名の通り、太陽(日輪)の力を掌に収束させ、敵を滅する究極掌撃である。
その起源は、遠く古代――インド・ガンジス河畔にて修行を積んだ 伝説の武僧・バラモン=ドヴァが編み出したとされ、 太陽礼拝の秘儀にその源流を見ることができる。
彼らは真昼の太陽を直視し、眼球を焼きながらも精神を鍛えたという。やがてその修行法はシルクロードを経て西方へ伝播。中世ヨーロッパにおいては、十字軍騎士団の中に密かに受け継がれた。
そして掌打へと昇華されたのが現在の形――日輪覇滅掌である。
「太陽は万人を照らすが、等しく救わぬ。
耐えられぬ者は焼かれ、 立ち続ける者のみが天の覇に並び立つ」
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