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終焉の呪い子たち(さいごののろいごたち)  作者: 藤宮空音
第4章 夏休み開始編

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【第59話】再会①

1話にまとめていたものを、文字数の関係でキリのいいところで急遽2話に分けたので今回短めです…!すみません!!

(まばゆ)い光に包まれて、ゆっくりと体が持ち上がる感覚がした。その浮遊感に身を任せていると、突如、ドシャリ、と落とされる。


レミアは、床に無様(ぶざま)に横たわる。起き上がる体力などなく、そのまま床に伸びていた。まだ、苦しさが続いていたからだ。

床に這いつくばるようにして、なんとか辺りを見回すと、薄水色の瞳と目が合った。


(ソルナじゃ……ない……?)


目の前にいる少女はなぜかソルナではない。彼女は薄紫色のふわりとした癖毛を、ツインテールにまとめていた。見たことがない女の子だ。こんなに目立つふわふわの髪の毛が学園にいたら、さすがの自分も気付くのではないだろうか……、と、ぼんやりとした頭で考える。


「だ、だぁれ……?」


そう言葉を発した少女は怯えているようだった。

よく見てみれば、彼女の後ろに見える部屋の様子や、家具が、先ほどとは全く違う。また異空間に迷い込んでしまったのだろうか。


──ドクン。


(……まただ)


また、心臓が大きく暴れる。

血が、全身を疾走している。

体が燃えるように熱い。


「……フィオナ。こいつから離れろ。魔力暴走を起こしてやがる」

「えっ……? じゃあ苦しいんじゃない? この人大丈夫……?」

「……知らね。でも暴発されたらここ、吹っ飛ぶんじゃねぇか?」

「えぇ!? わ、わたしエド呼んでくる! ヴァンはこの人見てて!」

「はいはい。暴れたら倒しとくわ」

「ゼッタイダメ!!!」


そんな会話が聞こえてきたが、レミアには反応する余裕がない。軽そうな女の子の足音が、焦ったような音を立ててパタパタと遠ざかっていく。


(今、”エド”って言った……?)


──ドクン。


「ハァ……ハァ……ハァ……」


ガン、ガン、ガン、ガン。


(ぅあ…………、また頭が……)


頭の中で、また歪んだあの声が響く。


奪え! 奪え! 奪え! 奪え!!!


「……っう」


レミアが頭を抱えて体を縮めると、上から冷たい声が降ってきた。


「おい、暴れんなよ」


(こ、怖い……)


声がした上方にちらりと顔を向けると、真紅の前髪が視界の端に揺れるのが見えた。レミアを覗き込むようにして見ている彼は、続けてこう言う。


「もうちょっとだけ耐えろ」


相変わらず声の調子は冷たかったが、先ほどよりも言葉に温度があった。

だから少しだけ、怖さが和らぐ。


「エド! こっち!!」

「んん、…………。ごめん、俺今日もう力が……。役に……立てるか……」


しばらくして、2人分の足音が聞こえると、エドワルドがフィオナに無理矢理手を引かれるようにして、リビングにやってきた。


「この人! 魔力が暴走してるんだって! エド、いつも私たちにやってるやつ! この人にもやってあげてよ!」


フィオナがエドワルドをレミアの(そば)までぐいぐいと連れてくると、そう言った。しかし、エドワルドの耳にはその言葉は入っていないらしかった。レミアを後ろから眺め、呆然と(たたず)むと、一言、呟く。


「レミア……?」


(……今、私の名前を呼んだ……? 本当にエドなの……?)


「……ェ…………ド……?」


レミアは、力を振り絞ってエドの名前を呼ぶ。その間にも、心臓はドクンドクンと大きく跳ねているし、沸騰したように熱い血が、全身を駆け巡っていた。彼の方を振り返る余裕は、今のレミアにはなかった。


「レミア!!」


エドワルドは、レミアだとわかると弾かれたように駆け寄り、正面にしゃがみ込むと、横たわっているレミアの肩に、優しく右手を置いた。全身が燃えるように熱いはずなのに、なぜかそこだけが、安心するような温かさを持っているように、レミアは感じる。

そして、エドワルドがレミアの顔を覗き込むと、彼の、透けるような薄いグレーの瞳と目が合った。否、一見グレーに見えるその瞳は、角度によってアメジストを秘めたような(ほの)かな紫色が覗く。その美しさは、吸い込まれてしまいそうなほどで、なんとも不思議な瞳だった。


「レミア、もう大丈夫だからね」


エドワルドはそう言うと、左手をレミアの手の上に重ねた。すると、触れられている手の表面から、何かが流れ出て行く感覚がした。同時に、全身が落ち着いていく。


「エド……? 何を……?」


レミアは体とともに脱力していく意識をなんとか縫い留めてそう聞く。


「今、レミアの魔力を吸わせてもらった。魔力暴走を起こしてる状態だったから、レミアの魔力を俺がもらったんだよ」

「そうなの……? ありがとう…………」


思い返してみれば、女子寮の絵画の女の子に初めて魔力を吸ってもらって、魔力認証をしてもらったときと同じ感覚がした。


──そして、あまりの疲れでぐったりとしてしまったレミアの意識は、そこで途切れた。


全然更新できてなくてすみません…。モチベの波が激しいのですが、なんとか頑張っています。

完結を目標にしているため、途中で投げ出さないようにしたいです。クオリティより完結重視でがんばります…………。

読んでくれる皆様ありがとうございます〜!

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