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花と氷  作者: わたあめ
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会議

花菜は深山にLINEをする。


“ちょっと話したいことあって。明日の放課後話せないかな?”

“いいよ。いつものベンチでいい?”

“人が来ないとこがいいんだけどどこかいい場所ないかな”

“学食は?放課後ほとんど人いない”

“じゃあ、学食で。あ、瞳子も一緒”

“西園寺?なんの話?”

“LINEだと説明難しい。”

“わかった、明日聞く”

“瞳子には深山君と付き合ってること話してる”

“問題ない”


放課後、瞳子と学食で待っていると深山が来た。花菜は緊張していた。


「西園寺、久しぶり」

「久しぶりね、深山君」

二人の様子を見てなんだか無機質だな、と花菜は思った。


「で、何?」

深山が無表情で聞く。

「あのね、えっと何から話そう…」

考える花菜に瞳子が助け舟を出す。

「花菜は優しいから、オブラートに包みすぎて事態の重要さが深山君に伝わらないと思うの。だから私に説明させて」

深山はわかった、と言い、瞳子は説明を始める。


あまりの話のまとめ方の上手さに花菜は感心してしまう。


「と、いうわけなの」

深山君は腕組みをしながら厳しい表情で真剣に聞いていた。


「状況はわかった。」

深山の声には怒りがこもっている。


「今後こういうことがあればすぐ話してほしいんだけど、俺に言えなかった理由は何?」

いつもより優しい口調で深山は花菜に聞く。


「私いないほうがいい?」

瞳子が気を遣って言う。

「俺は構わない」

瞳子は一瞬驚いた顔をしたが、わかったわといった。


「理由はいろいろあって、負担かけたくないなとか、深山君が責任感じたら嫌だな、とか。じゃあ別れようかって言われたら嫌だな、とか深山君がそのことでほかの人とうまくいかなくなったり…その、私と付き合ってることで嫌な思いしたら嫌だなって思って言えなかった。」


深山は少し考えてから話し始める。


「まず、そんなことで早田と別れようとは思わない。誰でもよくて適当に付き合ってるわけでもないし。」

花菜は深山の意外な言葉に驚く。

「それにもともと周りと関わりないから、うまくいかなくてもなんとも思わない。」

瞳子は深くうなずいている。


それよりも、と深山は言う。

「気が付かなくてごめん」


花菜は申し訳ないような、でも意外な言葉がうれしいような不思議な気持ちになる。


「ううん、私も言わなかったから」


申し訳ない気持ちなのに心が温かくなる。


「高校生にもなってくだらないことするんだな」

「深山君は周りに無頓着すぎるのよ。自分の行動次第で花菜に被害が及ぶことを自覚して行動するべきだわ」


瞳子が厳しい口調で言うので花菜はハラハラする。


「…。確かに。桜井に話したのは軽率だった。あいつ編入組に厳しいし」


深山はバツの悪そうな顔をしている。


「俺は、堂々と付き合ったらどうかと思うんだけど」


花菜は深山は周りに知られたくないと思っていたので驚く。


「そうね、攻撃してくる女の子たちも、桜井君も深山君に嫌われたくないはずだから、それは効果的だと思うわ。」


瞳子が賛同する。


「なんかあったらすぐLINEして。別に何もなければそれでいいし、そのほうが俺は安心なんだけど。3人のグループライン作るとか。そしたら俺か西園寺がかけつけられるし」


と言って深山君は携帯を取り出す。


「いや、でも俺西園寺のLINE知らないや」

「じゃあ、私作る!瞳子、いい?」

「もちろん」


そうして3人でグループLINEを作った。


「西園寺、いろいろとありがとう」

と深山が言う。


瞳子は驚いた顔で深山を見る。


「花菜は私の大切な友達だから。当然のことをしただけよ」


深山君はそうか、と言ってかすかに微笑んだ。

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