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花と氷  作者: わたあめ
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桜が咲いたら

冬休みが終わり、新学期が始まった。

高校2年生もあと3か月だ。


深山にもらった指輪を眺めながら、

この1年は本当にいろいろあったな、と花菜は思い返す。


深山を好きになり、玉砕覚悟で告白し、思いがけず付き合うことになり、そのあとはいろいろあった。

そのたびに深山と一緒に乗り越えてきた。

瞳子と穂高にもずいぶん助けられた。

家柄問題は何も解決していないが、今一緒にいられる幸せを大事にしようと過ごしてきた。

これからもきっとそれは変わらない。

もし今後深山が医者になり、結婚相手として選ぶのが自分ではなかったとしても、これまでたくさんの幸せをもらったのだから感謝の気持ちは変わらない。と花菜は思う。


受験も深山のことも、後悔のないように、自分にできるとこをやり続けて1日1日を大切に生きていこう。

花菜は改めて強く思う。


「深山君、穂高君」

お昼ごはんの時間、花菜と瞳子が二人に声をかけると二人は振り返る。


瞳子と穂高は目が合うと少しお互い照れながらも笑顔になる。

前とは少し違う空気が二人にはあり、それはとても穏やかで暖かい空気に花菜は感じた。


「お昼たべよ!」

花菜が嬉しそうに言う。


「お正月にね、穂高君と一緒に初詣行ってこれを買ったの」

そういって瞳子は紙袋を花菜と深山にそれぞれ渡す。

「これは花菜の分、これは深山君」

開けてみると、学業お守りだった。

花菜はピンクで、深山は青だった。


「俺たちも同じお守り買ったんだ。まだ、合格祈願は早いかなと思って、今年1年受験勉強お互い頑張ろうっていう意味を込めて学業お守り」

穂高君が穏やかな表情で言った。

「ありがとう、うれしい。ね、深山君」

と花菜が言うと、ありがとうと深山が二人に言う。

みんなで一緒に頑張ろうと思えるこの環境はとても心強いと花菜は思った。

瞳子と穂高も笑顔になる。


1年3か月後、4人はそれぞれの道へと向かって進んでいく。

今までのように当たり前に会えることはなくなり、行く先々でまた新しい出会いと別れを繰り返す。



花菜が「桜が咲いたら、みんなで外でお昼食べようよ」と言うと

瞳子が「そうね、お花見、楽しみだわ」と言う。

そして穂高が「俺良い場所知ってる!」と言って去年の桜の写真を出して3人に見せる。

「ここ、穴場なんだ。」

「すごくきれいに咲いているわね」


深山は3人がワイワイとやり取りする姿を穏やかな表情で聞いていた。


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