2話 はじまり
前回はただの日常だったので、今回は本題に入れてよかったです。
まぁ、ものは試し。
ポチッ
〜ゲームを始める〜
●YES ●NO
決まっている。この退屈を消してくれるならば…
答えはYESだ。
●ゲームにログインしました
ユーザー名 ショウ
年齢 17
スキル 解析眼
ポイント 0pt
ランキング ーー
チーム 無所属
スマホ画面に映し出された。なるほど。これがステータス。
ルールは…
●ハンティングサバイバルのルールについて
・最初に10万pt稼ぐと勝利
・最初は全員1000pt付与
・プレイヤーを倒すとポイントゲット
・リタイアすると死なずに500pt譲渡になる
・プレイヤーが半径200メートル以内に入ったらスマホから通知が鳴る
・200メートル以内に入ったどちらかのプレイヤーが、一対一を仕掛けると強制的にゲームがスタートする
・チームを立ち上げることも可能(5000ptが必要)
・賞金は50億
なるほどね。これが本当なら最初のうちは死なないってことか。
●ランキングについて
・1位〜10位 1000pt
・11位〜500位 200pt
・501位〜 100pt
ほう。やっぱランキング上位の奴を狩るとポイントが高いな。
あとは…スキルだ。
●解析眼
・目を合わせた相手の詳細やスキルの開示
・相手のスキルコピー(条件あり)
あれ?強くないか?これが普通なのか?他のプレイヤーの詳細がわからないからなんとも言えないな。
まぁ、今日が休日でよかった。こんなんで学校には行ってられない。けど、このゲームは分からないことが多すぎる。本当なのか。プレイヤーはどんな人がいるのか。スキルの使い方。不完全なゲームなのか?それとも敢えて分からなくしているのか?まだ、研究する必要がありそうだ。
ブー、ブー、ブー、
スマホの通知だ。なんだ?また湊からのゲームの宣伝か?
「は?」
●プレイヤーが近づいてきています。
●プレイヤーがハンティングゲームを仕掛けてきました。
●ゲームが始まります。
嘘だろ、今ルール説明を見てこれからゲームを研究していこうって時だぞ…展開がはやすぎるんじゃないのか!
やばい、まず外に出ないと。
一応近くの空き地に来たが、どう攻撃されるのか分からない。
「みーつっけた!見つけやすい所に移動してくれてありがとう。手軽に倒せるよぉ〜」
見つかった、、
ふぅ、冷静に分析しろ。そうだ。スキルを使えば……
〜飯塚 圭人〜
●ケイト
・48歳
・4052位
・1800pt
●無機物銃
無機物を銃に変える
●コピー条件
<相手と会話しハンティングサバイバルについて3つの新情報を手に入れましょう>
うわっ。有能すぎ。コピーできるの強すぎるな。強すぎて運営とかに弱体化されないか不安なぐらいだ。それにしてもけっこうおっさんだな。ランキングは高いのか…?参加人数が分からないからな。相手のスキルもかなり強いな。スキルを使われたら負け確だ。
よし…
「こちらに戦う意志はありません。攻撃しないでください」
手を上げながらゆっくりと近づく、
「じゃあささっとリタイアして500ptよこせ!」
「すみません。すぐリタイアするので、よかったら、このゲームについて教えてください。参加するつもりはなかったんです。知らないことばっかりで…」
「おまえ、スキルは?」
「緊張しないというスキルでした。こんなのじゃ戦えなくて…なのに僕がすぐ狙われるなんて…」
昔から演技は上手いほうだ…
「ふっ!とんだ雑魚だな!いいだろう、教えてやるよ。俺は初心者狩りをしているんだ。初心者がゲームをはじめたらランキングが更新されるからな!それでお前を狙ったんだ!」
くそざこの思考じゃないか…まぁ、とりあえず一つ目。
「そうだったんですね!あと、このゲームでは何人ぐらいの人がプレイヤーとしているのですか?」
「あー、常に増え続けてるから分からねーけど、今は1万ぐらいじゃないか?」
よし、二つ目。こいつのランキングを見る限りこいつは半分より上ってことか。
「あと、チームという項目があるんですけど、それはなんなんですか?」
「チームか?俺もあまり知らないのだが、チームの最大人数は8人で、そのチームの合計ptが10万に達したら一位になれるらしい。しかし、賞金が山分けになるからチームはそんなに多くはないらしい。ていうか、もういいだろ!早くリタイアしろ!俺の気はそんなに長くないぞ!」
<コピー条件を達成しました。コピーを完了いたしました>
ふーん。なるほどね。効率良く一位になるためにはチームを作った方が良さそうだな。
「ありがとうございます!では最後に…」
「リタイアするのはあなたのほうですよ」
俺は、素早くかがみ込み石を拾った。
<ミネラルガンを使用します>
カチャ…
銃はリボルバーか。銃の使い方?俺がどれだけゲームをやりこんでいると思ってるんだ。
「お前!それは!俺のスキル!なぜ?!」
俺に少し遅れて石を拾い、リボルバーに変える。
だが、遅すぎた。
俺は素早く構え、足を狙い撃ちする。
バンッ、カチャ…
「はぁ……はぁ、くそが…お前、緊張しないスキルなんて嘘だろ…」
「当たり前だろ??俺は一位を取るためなら手段を選ばない。はやくリタイアしろ」
「チッ!この嘘つきが!男として恥ずかしくねーのか!」
「はやくしろよ。負け確なんだよ、お前は」
「わかったよ…」
●相手プレイヤーがリタイアしました。
●500ptが譲渡されます。
「分かればいいんだ」
俺はそう言いその場を去り家に帰った。
ふぅ…使えるな。このスキル。でも、この調子だと、10万ポイントなんて気が遠くなるな。
そうなると…チームを作らないとだな。しかし、まだ信用できると呼べるような奴がいない。
困ったな。そんなことを考えながらハンターアプリをいじっていると、ステータスが更新されている。
●ステータス
ユーザー名 ショウ
年齢 17
スキル 解析眼
無機物銃
ポイント 500pt
ランキング 8039位
チーム 無所属
スキルが増えてる。ポイントも増えてるし、ランキングにも入った。でも、8039位か…ほんとに気が遠くなる数字だた。だが、これもFPSゲームと同じだ。ランキングなんてコツコツあげよう。
よし…ここで再確認しよう。
これは現実だ。俺のずっと欲しかったワクワクを手にした。
このゲームの1位は俺がもらう。
俺はそう思いながら眠りについた。
誤字、脱字などあったら教えてください!