吸血鬼に口付けを

王国の裏切りによって、禁術行使を余儀なくされたドラキュリア伯爵家。
その禁術とは、一族の存亡を掛け新たな力を得るために冥界の神と血の契約を交わし吸血鬼（ヴァンパイヤ）として生まれ変わることだった。しかし、その前にドラキュリア伯爵家長女アメリアの婚約者ディーンが彼の実の兄によって殺されてしまう。アメリアは悲嘆に暮れるが母親の説得で、禁術で永遠の命を得、ディーンが新たな生を得るのを待ち続ける。長い間待ち続けた結果、漸くディーンと出会えるのだが、ディーンは瀕死のケガを負っていた。アメリアとディーンがかつては婚約者同士だったことを生まれ変わったディーンは知らない。（ディーンが私の事を知らなくても私がディーンのことを知っているから大丈夫よ）何度も自分に言い聞かすアメリアだった。