未だにいる返信催促マン ~どうしてお互いの時間を尊重し合えないのか~
「そんな人だと思わなかった」
いろいろあってラインの返信をしないでいた方から送られてきたメッセージがこれでした。
これだけでは私がよっぽどの嫌がらせをした悪人なのかと思われそうなので、簡潔に「いろいろあった」内容について話しておきましょう。
主に理由は二つ。
1、その日のうちに返信していたのに、毎回「返事が遅い」と催促され続けていてうんざりしていた。
2、「こちらから連絡することはない」と言われ、一方的なやり取りは会話ですらない。
まず1について。
スマホをいつも肌身離さず持っていて、私用であっても返信できる人はわりと限られているかと思います。(学生とか、トイレなど一人でいるときとか)そうでない人はすぐに返信することが難しいことは想像すればすぐにわかるでしょう。そういう生活を相手が送っていることを想像できていれば、「返事が遅い」とうだうだ言うことはないのではないでしょうか。
また時間があったとしても、すぐに返信する気にならないときもあります。「小説家になろう」に登録しているユーザーなら共感してくれるかと思いますが、読書をしているときに世間話のようなラインがきたら後回しにしませんか?仮に返事をすぐにしたとして、すると相手もすぐに返して、またこちらも返信して……結局読書にふけることができません。読書に限らず、家事とか勉強とか音楽を聴いているときだってそうですよね。相手には相手の時間があり、相手のペースで活動が繰り広げられていることに気配りをしていれば、自分の時間に合わせることを強いるような催促はしないはずです。
次に2について。
普通にやり取りをしているなかで、相手に言われた言葉です。よく会話はキャッチボールに例えられますが、コミュニケーションはみなキャッチボールではないでしょうか。質問されたら何かしらの応答が付くし、いつも自分が話すばかりではなく相手から話し出すこともあります。仕事上でも必要な情報を投げたり投げ返したりすることで共有し、タスクをこなしていくことでしょう。
「連絡は受ける。でもこちらからはしない」というのは、まるで企業の問い合わせフォームのようです。つまり、こちらも必要がなければ送りたいとは思わなくなるのです。だから返信を送らなかった。送りたくなかったのです。
スマホがある程度普及した頃だったでしょうか。ラインの使い方とか既読無視(既読スルー)についてはさんざん話題になったし、そのうえでムカついた話や変なやつがいた話は芸能人の方々がネタにし尽くしました。自身でも使っていることだから共感できることもあったし、「そんな人いるんだ。ラインって面倒ね」なんてガラケーホルダーの方々がよく言っていました。どうしてここから相手に気配りをしようとか、配慮しようとか思えないのでしょうか。私には本当に不思議でなりません。
スマホは便利で、ラインは便利なアプリです。それは事実ですし、よくわかります。でもなぜかラインとなると気が短いというか、向こう側の相手のことを想定していない人が未だにいるのですね。そんなにラインに固執しなくても、コミュニケーションの方法は他にもあります。会って話す、電話、SMS、ラインの通話、メール……古い方法かもしれませんが、それらにもよさがあります。それか早く返事がほしいなら、期日とか緊急とか最初から伝える方法(話の内容や流れから、急ぎかどうかくらいほとんどの人がわかるかと思いますけど)だってあります。
「そんな人だと思わなかった」
私はそう言われました。当然です。私は「そんな人」です。お互いに時間や生活があって、自分が遅くなるのと同じように相手も遅くなるときがあります。自分の時間や生活をないがしろにして世間話の返事をするのに没頭するほど私は優しくありません。度重なるラインの返事催促がきたとき、他の人たちはどう対処しているのだろう。私にこのメッセージを送ってきた「あなた」はどうしているのだろう。
ただ、残念ながら、私は「そんな人」です。