それは突然やってきた、非日常
彼は飽きていた。
この世界という事情に、いやその前にこの普通すぎる自らの人生にそのものに…。
「はぁ…。」
今の彼の心を現すなら、「ぽっかりと空いたした穴」そのものである。
その隙間を埋められずは、虚空を眺めるような目で、彼は空を見上げる。
「なんでこんなに憂鬱なんだろう…。」
そう彼は呟いた。
「なんつーか、この世界をつまらなくしなくする調味料は、どこかにころがってねーもんかなぁ…。」
そう言われても、彼の望むものは、そう簡単に手には入らない。この世界は未来でも無ければ幻想の世界でも無いんのだから。
男は空に手をかざすと、グッと何かを掴むように虚空を握る。
「そんな調味料あるんなら、とっくの間に世界は面白くなっていただろうなぁ……。」
と彼は呟いた
とはいえ彼自身、劇的な変化をモデ目ているわけでもなく
大金持ちとか有名人とか英雄とかそこまで人生を変えたいと言っているわけではない
ただ、このまま何も変わらず、無駄に歳を重ね老けて終えるのかと、自らを無価値にしか世界は評価していない
彼は、そんな「世界」に絶望していたのだ
よく若者にありがちな五月病と同じものとそう思うだろう……。
しかし、彼は「それ」は五月病とは違い、こんなものだろうという世界観に飽きていたのだ
でもだからと言って、いきなり異世界に飛ばされたり、願ったりかなったりするのは
それはちょっと違うのでは、と彼は思う。
しつこいだろうが彼は「劇的な変化」は望まない
只只前へと、進みたい…
そんなものを彼は望んでいるのだ。
だから決して「劇的なry
「あら、雄一郎、お帰りなさい」
そういわれると彼はこう話を切り出した
「ただいま、可南子叔母さん…」
そう言われた、可南子はなんか歳にもかかわらず、不貞腐れたように変な台詞を呟く。
「おいおい、おばちゃんはないでしょ、これでもまだ二十なんだわ」
彼は、また叔母さんが変な物に影響されたのかと思い頭を悩ませた。
「叔母さん、あんまり変な台詞とか喋っていると、笑われますよ、それと二十歳じゃないでしょ、年齢詐称は良くないよ?」
そういわれて可南子は、「冗談が通じない子ねぇ」とか言いそうな顔で睨んだ。
とまぁ、この素っ気のない男、「太田雄一郎」の一日がまた、何事もなく終わろうとしていた。
だが…。
「あっ、そうそう雄一郎、あんたに荷物が届いていたわよ?」
「へ?」
彼は豆鉄砲を食らったような顔をしておばさんにこう言った
「いや、俺は荷物なんて頼んだ覚えはないですよ? 何かの間違いじゃ……。」
「そんなわけないわよ、重そうな荷物を抱えさせられて、配達の方が可哀想だったわ? 何頼んだの?」
彼は斜め四度に首を傾けると考え込んだ
いやいやいやいや、そんなもん頼んだ覚えはないのだが……。
そう考えてると叔母さんは
「早く方付けないと、先輩の邪魔になると思うわよ、部屋に入れるのも癪だったから部屋の外に置いておくように言っておいたのよ」
「それ、ひでぇ!!」
そういわれた彼は急いで階段を駆け上がると、大きなボックスの黒い棺桶のような箱を見つけた。
彼は急いで自分の家の鍵を開けると、重そうな「それ」を力むような顔で部屋の中へ入れる
「重い…なんだこれは…。」
ようやく、部屋の中に入った「それ」を見つめ雄一郎は思う
「なんだこの棺桶みたいなもの……なんか人でも入ってるような……。」
取りあえずコンコンと叩いてみる。
反応はない、ただの屍のようだ
「違う、そうじゃない…こんなもん叩いて何やってんだよ俺は」
それよりも彼は気になったことがあった。
「なんだこのコンパネが隠されてるような」
そう、この箱の下の方にコントロールパネルのような四角く区切られている所があったのだ
「もしかして、押したら開くんじゃねぇか?」
そう思った彼は勢いよくその場所を平手で押した。
「マスター認証確認……SPT-01の再起動を開始します」
「うぉ!!」
彼は驚いてカクカクとしたロボットのような動き方で後ろに下がった。
やはり動かしてはならないものを動かしてしまったと彼の直感が過る
そう、彼の頭の中で最悪のシナリオが展開していた。
なんか機械音が聞こえてるし…川に蹴り落としておくべきだった。
「いやそれよくないでしょ」とどっかから突っ込みが入りそうだが、彼はそう思ったのであった。
機械音は数時間ぐらいかかるかと思っていたが、そんなことはなく数分程でやんだ
彼は恐る恐るその箱に近づくと、蓋の箱がバンという音とともに開いた。
すると中から出てきたのは金髪の髪の女の子だった。
その髪は透き通りそうな淡い金色で、目は透き通るような青色…
そして全身をSFのボディスーツのようなものを着ていた。
「うーん、やっと着いたかぁ……長旅ご苦労さんってとこかなぁ」
少女は肩をコキコキと鳴らしながらストレッチをする。
姿とは裏腹に汚い口調ので彼はガックリした。
「違うだろ!」
その彼の口調に気が付いたのか少女は振り向く
「あ、貴方が雄一郎って方ですよね?」
「はぁ……。」
そういうと少女は敬礼をしたポーズでこういった。
「私の名前はミリア・シルフィード、階級は少尉…って細かいことはどうでもいいですね!」
「はい?」
そういうとミリアは説明をし始めた。
「貴方が実は色々とした理由で命を狙われてましてねぇ、それで私がここへ派遣しに来たんですかよぉ、まぁ、率直に申しますと、あなたを護衛しに来たとかそんな感じですね。」
「はぁ……。」
そう言われて彼は
「まぁいいや、ご飯の邪魔だ出てけ、俺に護衛は不要だ!」
「そうはいきませんよ、お世話になったりしたりするわけですから、ご飯くらい作りますよ?」
ミリアはくっとガッツポーズをした。
「そういう問題じゃねぇよ、いきなり来て護衛だぁ? 必要ねぇって言ってんだよ、日本語解りますか? アーユークレイジー?」
そんな言い合いをしてると下からドタドタと言う音が聞こえてきてきた。
やはい…奴だ…。
その音は玄関先で止まりドカン!という音と共にそれは現れた。
「こぉら、雄一郎、人の部屋の上でどたどたしてんじゃないわよ!!」
「真夜先輩別にそういう訳ではないんですよ、この女が……。」
その前に真夜は瞬間的にミリアに目を奪われた。
「うわぁ、可愛い…ねぇ雄一郎この子誰?可愛いわね!何処の子?」
「おい…。」
そう真夜はミリアを抱きしめる
「く、くるじぃ」
その表情を見て真夜はミリアを離す
「それより、雄一郎……事の経緯を話しなさい、それから肉じゃがを作ったから食べに来なさい」
「食べさせに来たのか、文句を言いに来たのか、どっちだよアンタは!」
そんなこんなで彼は真夜に事の経過と、ミリアがなんでここに来たのかわからない事を話した。
ちなみに説明し忘れていたが、彼女の名前は相沢真夜元大学の先輩である。
彼女は雄一郎とは遠い親戚にあたり、このアパートに住んでいて、たまに町の外れにある実家の神社で巫女等をやっている。
他にも色々と秘密があるのだが……今は関係ないので次にいこう。
「でだ…ミリアちゃんはこのアホを護衛にしに来て、こいつはそんなミリアちゃんを追い出そうとしてるわけだ」
「そういうとこだ」
スパーン!
真夜は何処からともなくハリセンを取り出し彼をハッ倒す。
「アホか、トルエン吸ってんのあんたは?」
「いきなり打つなよ、それに吸ってません」
真夜はハリセンをどっかに投げると話の続きをし始めた。
「とにかく、そんな事なら私の家に来ていいのよミリアちゃん」
「そういう訳にはいきません、何処から狙ってるかわかりませんし」
そうミリア言われ、真夜は彼を見てニヤリとする。
「あらあら、この馬鹿にお熱という訳ね、でも過ちとか起きたら雄一郎も大変だと思うけど」
「いえ私、操作機械と通称されるアンドロイドですから、それはないですよ」
そう言われて二人は笑い始める。
「バカかよ、この次世代にお前のようなロボットなんて居てたまるか、それにロボット産業でそんなものがあってたまるかよ!」
「ミリアちゃん、夢と現実は寝てから見ようね…。」
と二人がバカにするように言うのでミリアは何処からともなくか小型端末を取り出した。
そして自分の体の構造について説明し始めた。
「私の体は少なくともこんな感じになっています、皮膚を切り裂いて見せたいのは山々なんですが、メンテナンスオイル漏れをすると色々と怖いので…」
そう説明を受けた真夜は「見たことない技術を言われてもわかんないや」という顔で
「とりあえず、ミリアちゃんはこいつを護衛したい、そうすればいいわけよね」
「はい」
そういわれて彼は、ちょっとまてという顔で
「おいまて、何勝手に決め…」
「お前に決定権はないわ、もし追い出したりしたら、その時はわかってるわよね?」
と真夜は彼を見てニヤリと笑う
「今日は厄日だ……。」
彼はガクッと肩を落とした。
「雄一郎…よろしくお願いしますね…。」
そうミリアは微笑むと
まぁ、うちは騒がしいくらいが丁度いいかもしれないと彼は思った
これが、彼と彼女が初めて出会いである
えーと、最初のミリアさんと雄一郎の出会いのエピソードです
これは元となったものより長くなったと思います。
というか知り合いから、また誤植してんじゃないの?とか言われそうですけど
このエピソードのフロップは初期の面影はないといっても良いです、操作機械なんて造語作っちゃったですしほんとのスペルはMarionetorですけど
後、真夜の設定結構掘り下げてるけど、プロローグでは最初は彼女の真の文字すらなくて、色々とぐちゃくぢゃしてました。 これでも整理したんです。勘弁してください。
あと色々、投稿後に修正が聞くとは便利になったよねぇ・・・一応誇示も訂正しました。
次はどうなるか知らないけど、書きますよ・・・書けっていうのだからさ・・・・




