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プロローグ:光の柱と能力

一人目の主人公は男子高校生。


――ある雨上がりの日の夜、様々な人間の運命を波乱へといざなう布石は打たれた。それは草木も眠る丑三つ時、雲一つない澄み切った夜空から幾線もの光が降り注いだ。



その一つがある青年の体を貫いた。



それは、真夜中に起こった。普通の規則正しい生活を送っている人なら寝ている時間だ。

だが、僕こと矢嶋(やじま)(れい)はその現実離れした現象を起きながらに体験した。

その体験とは、突然空から流れ星のような光の線が何本も、何十本も様々なところへ落ちていき、そのうち一つがその光景を眺めていたら自らに落ちてくるという、今まで体験したどんな不思議体験より勝るような出来事だ。一見するとこの地球上で見られるどんな自然現象より幻想的で神秘的な光景。

だがこれが自らに降り注ぐとなると話は別である。正直不気味である。

 そんな体験をした僕であったが、正直見たかったアニメを見終わったときに遭遇したため、とても眠かった。そしてその現実離れした夢のような現象を体験した僕はそのまま夢の世界へと落ちて行った。




***




 それが前日の話、今は通っている高校への登校途中である。

 昨日夜遅くまで寝ていた僕は昨日の出来事が本当にあったかなどじっくりと調べることはできなかったが、落ちてきた光の線は検索をすると一つのスレを見つけることはできた。

 それを登校しながら読んでみたが、物凄いことがわかった。全部を読むことはできなかったが、どうやら光の線は一部の人にしか見えてなかったようなのだ。それも見たという人はその光の線が自らに降り注いだといっているのである。そのため写真や映像を残すような余裕はなく、証拠になるようなものを残すことができなかったらしい。スレ自体はそれらが仇となり、また、見たといっている者が2,3人程度しかいなかったため、その他大勢によりただの作り話と結論付けられた状態で止まっていた。

 結果としては僕以外にも同じような光景、体験をしていることがわかった。

 しかし、所詮スレなためその他大勢が結論付けたように作り話である可能性は大いにあり、また、昨日の自分もアニメを見た後で、しかも疲れていたためもしかしたら夢だったのでは?という疑念は捨てきれずにいた。

 そのようなことがありは、僕は昨日の出来事は気にならないといったらうそになってしまうが、あまり考えないことにしていた。

 そんなことより今の僕には只今現在進行形で襲ってきている魔物、睡魔を追い払う事の方が大事であった。

そしてそんなうつらうつらしている時にある道へと入ってしまった。






***






「おい、そこのおまえ」

 いろいろと思考を巡らせていると、当然、大きな男の声が聞こえた。

 僕は後ろを振り返った。

「おい、だからお前だって、そこの学生」

やっぱり後ろを振り返る。

「てめえ、わかってやってんだろ、おい!」

 僕はそこで胸ぐらをつかまれた

 よく見ると周りは僕より一回りほどでかく、悪そうな男共が囲んでいた。

 そこでようやく僕は思い出した、ここいら一帯はこの辺を島にしている暴力団がよく集まる場所だと。そしてその場所はいつもの通学路の一本それた道にあり、周りの景色はそこまで変わりがないためこの町の人は入らないように注意していた。

 だが、今日の僕はボーっとしていたせいで入り込んでしまったようだ。

 これはちょっと、いや、結構やばい状況なんじゃないだろうかと思う。

「ここに入り込んだってことはわかるよなぁ、てめえがどうされるのかはよぉ」

僕の胸ぐらをつかんでいる男がそう言うと周りにいた男たちもこの後起こることが楽しいのか、ニヤニヤとしていた。

 正直気持ち悪いし、そんな素直にやられたくはないのだが、こんな大人数となると大変だ。せめて5人くらいなら何とかなったかもしれないが。

「ああ、こんな時昨日見たアニメの主人公なら抜刀してこんなごろつきなんて一瞬で全滅させるんだろうなぁ。そう言う事してみたいなぁ。刀とかがあればできるんだろうに」

「ん、ああ?何ぼそぼそ言ってやがる!」

おっと、口に出ていたようだ。

 眠気と現実離れした出来事に合っているのとで正常な判断能力を失っているようだ。こう、刀があれば、

「抜刀」

僕は刀を抜くイメージで手を動かしてみた。

 どうせやられるのなら多少変なことをしてもいいだろうと、もう正常でなくなった判断能力がそうさせたのだろう。

 だが、抜いた手になぜが重量があり、

「ぐあああぁぁ」

 その叫び声と返り血ともに僕の胸ぐらをつかんでいた手は離れた。

 僕は一瞬意味がわからなかった。僕の目の前で僕に凄んでいた男は腹から血を噴き出し、真後ろへと倒れて行った。

 そして、僕の右手にはきれいな日本刀が握られ、左手には鞘があった。

「え?」

 そんな現実離れなことが起き、一瞬夢でも見ているのではないかと疑ったが、手にある刀の重みと、血の臭い、胸ぐらをつかまれたときの痛みがそれは現実なのだと僕に物語る。

 しかし、物語ったところで僕が冷静になるわけでもなく、それどころか頭が真っ白になりかけた。

 いや、実際なりかけたが、ある言葉からそれは逃れた、

 その言葉は、「な、いきなり血を噴き出して倒れた?」というものだった。

 このことから、僕には見えているこの刀はこいつらには見えていないのだろうと勘づいた。

「ということはだ、こいつらを一方的に()れるってわけだよなぁ?」

 どうせこいつらは他人に迷惑しかかけないやつだし、正当防衛だよな。

 そして僕は最初に斬られ、呻いていた男を介抱しようとして近づいてきたすこし小柄な男も切り伏せた。そしてその調子で周りで驚いて動けなくなっている奴らを一人一人、その肉を切り裂く感覚を噛みしめるように斬っていった。

 逃げる奴もいたが、なぜだかわからないが、簡単に追いつけたり、軽く跳んだだけで逃げた男を飛び越えて先回りすることができた。

 そしてその斬った時の感覚は結構いいものであった。日頃のストレスが一振りするごとに消えていくような、そして男共を全員切り伏せたころには晴れやか気分になっていた。

「あは、これはもう正当防衛じゃ通らないね。まあ、凶器はないんだし、幸い目撃者はいないんだし平気か。・・・それに、こいつらは社会のゴミ、悪なんだ。悪を滅した僕は正義だろう」

 僕はそう結論付け、納得すると刀を鞘に納める。すると刀と鞘は消えた。

 驚いてもう一度刀を握るようイメージすると、また刀が出てきた。

「ああ、そう言う事か、これは便利だな」

 そして僕は直感した。

「これが昨日浴びた光の柱の効果か」

 そう考えると、不思議と笑みが浮かんできてしまった。

 この先の心震える人生に・・・。


久しぶりの小説執筆なので感覚を取り戻す感じで書きましたw

反応があれば早めに上げようと思います。

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