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第四話

 投稿が遅れてしまい申し訳ありません。

 色々と忙しくて……

 今回、すごく文章が変です。文章の崩壊が起きてます。

 

 それではどうぞ



 あの自己紹介の後、色々あった。

 本当に色々あった。


 今は昼休み。

今まで俺を質問攻めで苦しめてくれたクラスメイト達は俺に飽きたのか各々昼休みを満喫している。


 俺は今日から過ごしていく自分の席で久しぶりの安寧を味わっている。

 質問攻めってすごいね。こんなに疲れるとは思わなかったよ。こんなに疲れたのは春休みに休憩無し三徹でバイトした時以来だよ。


 いや~、それにしてもゴルディアスって苗字そんなに珍しいかな~?

 確かに俺は黒髪黒目でハーフに見えないと容姿をしている。

けれど、俺の母さんは今日夢で見たように綺麗な金色の髪の女性だ。もちろん染めているのではなく生粋の金髪だ。

 両親が離婚する前は父の姓で「金城たつや」だった。

 十年前、両親が離婚してからは俺の名前は「ゴルディアス・たつや」になっている……いや、「たつや・ゴルディアス」のほうが正しいのか?


 俺は「ゴルディアス」と呼ばれるより「たつや」と呼ばれるほうが好きだ。別に「ゴルディアス」という自分の姓が嫌だとか嫌いとだいうわけではない。これは元は母さんの姓でもあり、母さんの祖先が代々受け継いできた姓だ。この姓には歴史があり、この歴史が無かったら今の俺はいない。そんな姓を嫌いになんて俺はなれない。

 しかし、俺は母さんの自分の祖先や親のことを聞いたことが無い。母さんからも父さんからも、話そうとしなかった。なにか事情があるんだと思って俺から聞くことも無かった……いや、幸せだったから聞く必要が無かったのかもしれない。

 話がそれた。

 さっき述べたように俺は「ゴルディアス」という姓は嫌いではない。なのになぜ「たつや」と呼ばれるほうが好きかというと両親が俺につけてくれた名前だということもある。

大抵の人は俺のことを「ゴルディアス」と呼ぶときバカにしているように呼ぶ。別に俺自身をバカにするのはかまわない、俺が耐えればいいだけだ。けれど、名前をバカにしているということは母さんや母さんの祖先をバカにしているようにしか思えない。それが気に食わないから俺は「たつや」と呼ばれるほうが好きだ。


 クラスメイトの方々は俺がいくらいっても「たつや」ではなく「ゴルディアス」と呼ぶのをやめようとしないようだ。だけど、クラスメイト達に悪意があってやってるわけではないことは分かってる。転校したばかりの俺がすぐにクラスに馴染めるように話しかけてきてくれているのだ。

いいクラスメイトだ…………昼飯でも食べるか。


「ゴルディアス君」


 俺が鞄から弁当を取り出そうとすると、隣の席から声がかけられた。

 振り返り、そこにいたのは幼い顔立ちに小豆色の髪―――今朝ぶつかってクラスメイト達に俺の名前を教えてくれた女の子だ。

 まぁ、女に間違えられて生徒手帳を見せた自分のせいでもあるから強くは言えないんだけどな。


「えっと……名前は…?」


 会話というコミュニケーションにおいて名前というのは大事なものだと俺は思っている。

この女の子やクラスメイト達は知っているが俺はまだ知らない。

ポニーテールの子からは杏と呼ばれていたけど、こういうのは本人から聞いたほうが良い。


「あ、私の名前は小倉(おぐら)あんだよ」

「小倉さんか……今朝はごめんね」


 急いでいたとはいえぶつかったのは事実。

ケガが無くて良かったが遅刻云々でちゃんと謝っていなかった。


「気にしないでいいよ、そのおかげで私達も遅刻しないでかったから」

「そう、なら良かった」


 あぁ、優しい子だ。こんな子が隣の席でよかった。


「それじゃあ、これからよろしくね小倉さん」

「うん、これからよろしくね」


 天使の様な女の子――小倉杏はそう言って微笑んだ。


「本当はもう少し早く話したかったんだけど……」

「ゴルディアス君、皆に大人気だったもんね~」


 あの質問攻めを大人気だったで片付けるか…小倉さんすごいな…。


「それにしても、転校生がゴルディアス君だったのにはびっくりしたよ」

「あぁ、俺も今朝ぶつかった女の子がクラスメイトだったのには驚いたよ」


 これは本当に驚いた。

また会えたらいいなと考えていてはいたが、まさか別れた数十分後に再開するとは思わなかった。


「そういえば、今朝はもう一人女の子いたよね?ポニーテールの子」

「ゆうちゃん?」

「そう、ゆうちゃん」


 今朝はもう一人女の子がいた。ポニーテールに琥珀色の瞳の女の子。小倉さんはその女の子をゆうちゃんと呼んでいた。


「ゆうちゃんはね~私達の会長さんでお仕事が大変なの。だから、私に先に食べてて~ってお仕事してるの」

「そうなんだ」


 ゆうちゃん(仮)はこの2年B組の会長らしい。

 始業したばかりらしいし仕事が大変なんだろう。今日は話できないかもしれないな。


「ゴルディアス君はこれからお昼ごはん?」

「そうだよ」


 俺は鞄から弁当を取り出す。

神宮学園にももちろん学食や購買はある。

だが俺は自分で弁当を作って持ってきている。なぜならそっちのほうが安いからだ。

この弁当も俺が作ったものだ。


「だったら、一緒に食べよう」


 小倉さんからお昼のお誘いだ。別に断る理由は無いだろう。いろいろと話が聞きたいしこっちからお願いしたいくらいだ。


「いいけど、小倉さんのご飯は?」


 他の人のご飯は気になるものだ。小倉さん見るがなにも持っていない。持ってくるなら待っていなきゃいけないしな。


「それは――」

「杏、買ってきたぞ」


 俺は聞いたことの無い声を聞き、声の主を見る。

 声の主は一人の男子生徒。手にはビニール袋を二つぶら下げている。

身長は俺より少し高い位で、カラスの濡れ羽色の髪は男子にしては長く目を引いた。


「ほら」


 男子生徒はビニール袋の一つを小倉さんに渡した。


「ありがとう、滝村君」

「あぁ」


 滝村と呼ばれた男子はぶっきらぼうに言うと、小倉さんの隣の席に座り、もう一つのビニール袋からパンを取り出した。

 小倉さんの友達だろうか?


「小倉さん、その男子は?」


「そういえば紹介してなかったね」


 小倉さんはかじろうとしていたあんパンを置くと俺に向き直った。


「滝村君。私の幼馴染なんだ」


 微笑む小倉さん。滝村を紹介できて嬉しいんだろうか。

自分の友達を紹介できるのは嬉しいものだ。それで友達も増えるんだから尚更だ。


「そうなんだ、よろしくな滝村」


 滝村に向かって言う。いままで、質問攻めで話が出来なかった。やっとまともな友達と会話が出来そうだ。


「お前か…ゴルディアスっていうのは」


 滝村は俺を見る。さっきは見えなかったけど……目、怖っ!

 え、なに? 俺なんで睨まれてるの? 超怖いんですけど!?


「そう…だけど……」


「朝、杏にぶつかったらしいな……」


 殺気!? 滝村の声は震えていて心なしか怒りが滲み出てる気がする。


「あ……あぁ」


 俺の声を聞いているのかいないのか、滝村はゆらりと立ち上がり俺に俺と対面する。

 ねぇ、やっぱり睨んでるよね? 俺なんかした!?


 滝村は片手で俺の胸倉をつかむと俺の額に自分の額をぶつけてきた。


「え、なに?」


 痛む額より、なにが滝村を怒らしているのかが気になった。

 本当に心当たりが無い。出合ったばかりのはずだ。あるほうがおかしい。

 滝村が人の数倍鋭い目で俺を睨む。その目には明確な怒りがある。

 そして、俺にしか聞こえない声で言葉を発した。


「杏が怪我したらどうするつもりだ?」


 はっきりと聞こえた声は俺の予想外の内容だった。


「は!?」


「だから……杏が、怪我を、したら、どうすんだ」


 俺に向かって言葉を区切りながらはっきりと話す滝村。


「あ、あぁ…わるい……気をつける」


「今回は怪我しなかったからいいがな……杏に怪我させたら許さねぇからな」


 声と共に殺気を一段と強くする滝村。


 俺は滝村から距離をとり小倉さんを見る。

小倉さんは幸せそうにあんパンを齧っていた。


「大丈夫だ……俺は他人の幸せを壊しなんてしないさ」


 あんな、幸せそうな顔を誰が壊すもんか。


「……滝村は優しいな、小倉さんがそんなに気になるのか?」


「な……うっせぇぞ、女顔」


 顔を赤くして反論する滝村。うん、滝村は友達思いのいいやつだ。

 だけど・・・


「女顔だと……それは聞き捨てなら無いな」


「朝に杏と大町にも女に間違えられたんだろ?」


「………………オーケー、まず睨むのをやめてくれ」


なんか、弱みを握られた気がする。


「これが素だ」


「え、嘘!?」


 …………目つき悪っ!!


「大町って?」


「大町ゆうひ、俺達2年B組の会長」


 あぁ、ゆうちゃん(仮)か。


「なぁ、滝村…………」


「なんだ?」


「俺って…そんなに女顔?」


「あぁ」


 即答!?


「まぁ、いいや…」


 俺は滝村に向き直る。


「改めて、これからよろしくな。滝村!」


「あぁ、俺は滝村亮平。よろしくな……ゴルディアス」


「…………あのさ、そのゴルディアスってやめてくれないか」


 質問攻めでゴルディアスって呼ばれるのに疲れた。


「ゴルディアスって呼ばれ慣れてないから……」


 さっき、嫌って程呼ばれてけどねと付け足す。


「だから、たつやって呼んでくれ」


「たつやか、わかった」


「小倉さんも」


 二つ目のあんパンを食べている小倉さんにも声をかける。


「わかった、よろしくねたつやくん」


 そんなこんなでやっと昼食。

 俺は弁当箱を開く。


「たつやくんはお弁当」


 小倉さんが今日合計五つめのあんパンを食べながら聞いてきた。


「うん、手作りだけどね」


 弁当なんて、久しぶりに作ったからあまり上手くいかなかった。

 昨日、作り置きしといて良かった。寝坊して朝作れなかったからな……


「すごい、自分で作ったの?」


 まぶしい笑顔で聞いてくる小倉さん。そんなに珍しいだろうか手作りのお弁当?


「あぁ、俺一人暮らしだし」


「学食や購買は使わないのか?」


 滝村が自分の食べているパンを見せながら、聞いてくる。


「使えたらいいんだけど…高いから……」


「高いって……学食はともかく購買は一つ百円かそこらだぞ」


 滝村が変なものを見るような目で見てくるがスルーする。

 一食にそんなに金はかけられない。


「さて、それじゃあいただきま…す……」


 小倉さんがキラキラして目で俺を――俺の弁当を見ている。


「食べる?」


「いいの!」


 そんな目で見られたら断れません。


「どうぞ」


 弁当を小倉さんに差し出す。


「それじゃ…」


 小倉さんがおずおずと卵焼きに手を伸ばす。


 だが、俺は気付かなかった後ろから忍び寄るポニーテールに!


「いただき――」


 小倉さんが卵焼きをつかもうとしたその時、


「いったっだっきまーす」


 小倉さんの声と手をさえぎったのは今朝、あったポニーテールの女の子――「大町ゆうひ」だった。

 俺と滝村と小倉さんは急に現れた大町さんに、驚いて動きが止まっていた。

 大町さんはそんな俺たちにお構いなしに、小倉さんより先に取った卵焼きを飲み込んだ。


「おいっしい! これ本当にゴルディアス君が作ったの?」


「え? あ……まぁ…………」


 その瞬間。ゴルディアスたつやの作った弁当が美味しいという情報が2年B組の中に駆け巡った。


「ゴルディアス、俺にも一口食わせて!」

「俺にも、俺にも」

「本当だ、うめぇ!」

「うまかったぜ、ゴルディアス」


 一瞬にして俺の手から弁当箱をかっさらうとクラスメイトは見事な連携で23,7秒という記録的なタイムで俺の弁当を空にした。


「「「「……………………」」」」


 俺、滝村、小倉さん、大町さんは急におきた事体についていけず呆然としていた。


「俺の昼飯ぃっ!!」


 俺の悲痛な叫びが教室に響いた。

 皆が喜ぶのは別に構わないが、昼飯抜きはちょっとキツイ。


「………………」


 滝村は無表情でパンをパクついている。


「アハ…ハハ…ハ……」


 大町さんは固まっている。


 小倉さんは……


「うぅ~、私の卵焼きぃ~……」


 えぇ、小倉さん、そこぉ!? 俺は心の中でツッコミをいれつつ……


「大町さん……俺の昼飯…………」


大町さんに声をかける。だが、


「ごめんっ!!」


 大町ゆうひは逃げ出した。


「はぁ」


 今日は昼飯抜きでした。


~~~~~


 放課後


 昼休みの件から、数時間たち、今は放課後。

 大町さんと何回か会話を試みたけど、全て逃げられてしまった。

 昼の事は気にしてないから軽く挨拶をしようとしてるだけなのに……


 今日、最後のチャンスである放課後も逃げられてしまった。


 挨拶は明日に持ち越すことにして、バイトに向かう。

 昼飯抜きなので、バイト先でまかないでも食べさせてもらおう。


 そう思い、俺は少し早足でバイト先に向かう。


 今日はいろいろあった、朝に小倉さんと大町さんと会って、同じクラスだってことにびっくりして、滝村に睨まれて友達になったり、大町さんとクラスメイトに昼飯を全部食べられたり…………


 明日は大町さんと友達になろう。


 明日からのことを考えると自然と足取りが軽くなった。

 いい気分だ。

 今日は近道で行ってみるか……


 だが、俺はまだ知らない。今日はまだ終わってない事に。

 これから、自分の人生を変える『出会い』があることに…………


 

 すこし書き方をかえてみましたがどうでしょうか。

 やっぱり小説って書くのが難しいですね。

 

 魔法登場は次回です。


 読んでくださりありがとうございました。


 誤字、脱字があったらご報告ください。

 感想、意見、アドバイス待っています。


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