表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
18/64

第三章:街への帰還


森道を、三人は歩いていた。

 風は涼しく、鳥の声もどこかのんびりしている。


 アイテムボックスには、討伐したモンスターの素材がぎっしり。

 重たい荷物を抱える必要もなく、後は街へ戻るだけだった。



---




レナ

「ふわ〜、終わった終わった……スライム様、あのスレイヤー素材、かなり高値で売れそうでありんすね。」


 レナはストレッチしながら、ハンマーを肩に乗せてにやりと笑う。

 返り血を浴びていた姿も、今やすっかりご機嫌だ。


イリシャ

「あれだけの素材を一息で集められたのは……全部、マスターのおかげどすえ」


 イリシャがにっこり微笑む。

 後ろ髪をゆるく結び直しながら、ちらりとスライム体のマサキを見つめる。


俺は控えめにぷるぷる揺れてみせた。


レナ

「スライム様、街戻ったらさっそく風呂でありんすなぁ〜!

 もう泥と血とで、ぬるぬるどころの騒ぎじゃありんせんわっ」


イリシャ

「ふふっ。今日は“あて”が洗う番どすえ? マスターの隅々まで、ていねいになぁ……♡」


レナ

「ちょっ、あてってアンタ……毎回順番飛ばすのやめなされ!」


 俺は、ぽよんと跳ねて抗議。

 洗うとか順番とか、スライムに必要なのかはともかく――

 二人とも、笑っていた。


森の出口が見えたころ、街の灯がぽつぽつと灯り始めた。


 静寂の戦場を抜けた俺たちは、笑い声を連れて――

 街へ、帰る。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ