1年後
大和国に来てからあっという間に1年が経ってしまった。
そしてとても大切なことを今の今まで忘れていた。
「手紙書いてない」
「レーヴェくん、私が書いてるから大丈夫よ」
「そうなの」
「そうよ、アーサーくんは卒業したあと領土で医者の仕事をするから村に帰るのは卒業してから2年後らしいわ」
「アーサーお兄ちゃん、頑張ってるんだね」
「ミラちゃんはCランク冒険者でパーティーも組んでるって」
「あのミラお姉ちゃんに合わせられる人がいたんだ」
僕もお父さんとお母さんに手紙を書くことにした。
「ミリーさん『ソルジャ軍国』は行くの?」
「それがね、今入国禁止になっているのよ」
「じゃあ、いけないんだ」
この1年で変わったことは僕の背が伸びたことくらい、ミリーさんが言うには色々育っているらしいけどよくわかんないや
一人称を僕から俺に変えたいけど変えたいタイミングが思いつかない
「他の国に行くとしてもマルタ王国に戻らないといけないもんね、船に乗るのは」
「遺跡の転移装置か転移魔法を使えたらいいんだけど」
「転移魔法って伝説の?」
「伝説っていうほどじゃないわ、消費する魔力量が多すぎて、1人じゃ使えないのよ あとは飛翔魔法」
「飛翔魔法?」
「空を飛ぶ魔法よ」
「今度両方、やってみよう」
今日の目的地へ到着、玉藻は先行して確認してくれている
「遅かったではないか」
「玉藻、報告」
「仕事が先じゃな、洞窟の中にドラゴン、地竜がいたのは確認済みじゃ」
地竜は四足歩行で走り、翼が小さく空を飛べない竜、突進による攻撃力とブレス攻撃が強力
「早速、行こうか」
玉藻に先導されながら地竜が寝ている洞窟へ向かった。




