ゴブリン大討伐1
月日が流れ、アーサーお兄ちゃんは11歳、ミラお姉ちゃんは8歳、僕は6歳になった。
午前中にガンダルフ先生のお勉強はあるけど、お昼からのアーサーお兄ちゃんの訓練は無事に終わったみたいで3人で森へ向かっている。
「2人とも置いていかないでね」
「アーサー兄はもっと身体を鍛えるべきよ」
ミラお姉ちゃん先に進んでしまい僕はアーサーお兄ちゃんに合わせて歩く
「春だから冬よりも動物が多いと思うからアーサーお兄ちゃん頑張ってね」
「レーヴェも援護頼んだよ」
少し早足でいつもの場所へ到着すると
「アーサー兄、レーヴェ、手伝いなさい」
ミラお姉ちゃんはゴブリンと戦闘していた。いつもなら3体くらいは余裕で倒しているが今回は10体
アーサーお兄ちゃんは素早くゴブリンに接近して杖でゴブリンの胸の辺りを突くと杖がゴブリンの身体を貫通して倒していた。
「込めすぎたな、もう少し調整しないと」
「アーサー兄、やるわね」
僕はミラお姉ちゃんと同じ剣でゴブリンの首を狩っていた。部分強化すれば僕でもゴブリンくらいなら狩れる
10体いたゴブリンを殲滅したあと、穴を掘り身体の中にある魔石だけ回収して穴の中に放り込んでから生活魔法『種火』を使い死体を燃やす。
ゴブリンの魔石は安く素材はお金にならない、魔石は魔道具の燃料になるから回収しておくようにお母さんから言われている。
「ミラお姉ちゃん、動物が見当たらないよ」
「きっとゴブリンのせいね もっといるはずだから狩りに行くわよ」
「ミラ、お父さんたちに説明しないといけないよ」
「そんなことしている間に村が襲われたらどうするのよ」
どっちの意見も正しいけどな〜、お父さんたちに説明しておかないとまた怒られるし
「アーサーお兄ちゃんとミラお姉ちゃんはお父さんたちに説明してきて、僕はどこにゴブリンがいるか調べるから」
「ちょっと、レーヴェ生意気よ」
「レーヴェだけだと危ないよ」
「2人は『気配遮断』『隠密』のスキルを覚えてる?あと木の上を飛んで移動とか出来る?遠距離から音を立てずに仕留めることができる?」
アーサーお兄ちゃんなら魔法を使えるけど目立っちゃうしミラお姉ちゃんなら後先考えずに突っ込みそうだから適材適所かな
「悔しいけど分かったわよ」
「レーヴェ、無茶だけはしないように」
2人は村に引き返して行き、僕はゴブリンたちが来た方向へ木の上から移動
部分強化で目を強化しているため、木の上からでもゴブリンの足跡はよく見えるし遠くにゴブリンが歩いているのも確認出来た。
もう少し先へ進むと数は100体以上いるゴブリンの集落を発見してから道を引き返した。