出航
あっという間に大和国に行く船に乗る日が来た。
「レーヴェくん、忘れ物はない?」
「大丈夫だよ、買った食料はアイテムボックスに入っているよ」
船は大きく個室付きでレーヴェとミリー以外にも乗客はいる。
ミリーとレーヴェは船に乗り込み、時間通りに出航したのはいいが・・・・・・・・
「ゲロロロロロロロロロロロ」
レーヴェは船酔いで盛大に吐いていた。ノワールが心配そうに背中を擦っている
「レーヴェくん、大丈夫?」
「大丈夫じゃないです。ゲロロロロロロロロ」
大和国まで早くて4日〜5日、天候の問題で最長7日まで延びる。
酔い止めの魔法はないが酔い止めの薬はある、レーヴェの手元にはない
「安静にして寝ときなさい」
「は〜い」
その頃、シャムロック王国ではマルタ王国で10歳にしてBランクになった子供の話しで盛り上がっていた。
「アーサー、治療を頼む」
「いつも怪我しますね。」
「仕方ないだろ、俺のパーティーでタンクが出来るのは俺だけなんだからよ」
アーサーに治療されている冒険者はCランクで仲間は魔法使いと弓使い、怪我の理由は受けタンクではなく避けタンクのせい
「受けタンクの方がいいと思いますよ」
「それは考えているけど、鎧が高いんだよ」
アーサーは愚痴に付き合いながら治療を終わらせる
「いつも、悪いな」
「怪我しないようにしてください」
「そう言えばマルタ王国で10歳でBランクになった子供がいるらしいぞ」
「弟と同じ歳か」
まさかね、でもありえそう
「次から治療費取りますよ」
「せめて、教会より安ければ」
アーサーの治療はギルドからの依頼で小遣い稼ぎにもなっているが現在Cランクの冒険者でもある。
一方、王都では
ミラとミュゼは入学前に冒険者ギルドで冒険者になっていた。現在Dランク
「相変わらず、格下の依頼ばかりね」
「報酬を貰えるんだから文句言わないの」
「今日は帰ろうかしら」
「ミラ、帰ったらお勉強だけど」
「ぐぬぬぬぬ」
ミラとミュゼはヴェルゲート侯爵家に帰ることにした。
「お嬢様方、お客様が参られております。」
ミラとミュゼは誰が来ているのか分からなかった。執事長のジョンあとをついて行き応接間へ
「お帰りをお待ちしておりました。」
長いブロンドヘア、肌は色白で聖職者のような雰囲気で修道服を着ている。あとは胸がとても大きいぐぬぬ
「リリーナ様」
「????」
「お久しぶりですね。ミュゼ様 始めましてですねミラ様」
「あっ、思い出した。ガロおじが言ってた昔のパーティーメンバー」
「暴風の剣のメンバー『聖女』のリリーナですわ、今は王都で教鞭を執っていますわ。」
ミラとミュゼはソファに座り、話しを聞くことに
「昨日、マルタ王国で10歳でBランクになった子供が現れたのです。」
「えっ、凄い」
「う〜ん、パーティーメンバーとかいました?」
「同行していたのはエルフの女性だけだったと」
「そのエルフがミリ姉だったら子供は弟のレーヴェね」
「ミラの弟くん、そんなに強いの?」
「何百回も模擬戦しても本気出されたことないもん」
ミラと訓練してからミュゼも脳筋になりつつある
「えっと、ミリ姉というのはミリーさんで合っているかしら」
「はい」
「そのレーヴェ様の職は『魔法戦士』であってますか?」
「やっぱり、レーヴェだったのね ミュゼ、Aランク目指すわよ」
「ミラ、対抗心持ち過ぎ」
「確認が終えたので帰りますわ、お二人ともまた学校で会いましょうね」
リリーナは帰っていった。
「リリーナ様、綺麗だったね」
「あのおっぱい、狡い」
「ええ!! そっち」