港がある街へ出発、その頃のミラは
朝早く、宿を出たレーヴェとミリーは王都を出て木の伐採へ
「前よりも少し大きくしたから大丈夫だと思うわ」
「あとは安全運転ですね」
完成したイカダをアイテムボックスに収納して河へ行き、河に浮かべてから乗り込む
「それじゃ、水の精霊よろしくね」
イカダは河の流れよりも早く進みだした。
「今回は2日で着くつもりだから速度も上げないわよ」
「それを聞いて安心です。」
昨夜、ミリーから女性の身体についての話しを再認識していた。
ミラお姉ちゃんはまだまだ発展途上だったんだ。
「レーヴェくん、どうしたの?」
「ミラお姉ちゃんとミリーさんを比較したらダメだなって」
「ミラちゃんは素敵なお姉さんになると思うわ」
「ミラお姉ちゃんにもいい相手が見つかればいいと思う」
その頃、ミラは
「くちゅん」
「ミラ、風邪?」
「違うわ、きっとレーヴェが噂してるのよ」
「本当にミラは弟くんが大好きなのね」
「それにしてもミュゼも体力がついたようね」
「ミラと訓練してたらそうなるわ」
ミラとミュゼは王都郊外の森の中を走っていた。
ミラがヴェルゲート侯爵家に来てから3日後、訓練所で
「ミュゼ、魔法使いに体力は必要よ」
「魔法使いに体力は必要ないでしょ」
「私とかレーヴェ、相手だと瞬殺されるけど」
ミラと模擬戦をするがいつも負けているミュゼにとってはトラウマ気味になっている
「『健全な魔力は健全な精神と健全な肉体に宿る』ってお母さんもガンダルフ先生も言ってたわ」
「それじゃ、お父様に聞いてみます。その解答しだいで体力作りを始めますわ」
ミュゼとの模擬戦は部分強化無しで圧倒している。
ミュゼの魔法は基礎通りなのでまっすぐにしか飛ばないため、軌道は読めるし連射性もない
「ミュゼは無詠唱出来ないの?」
「無詠唱ってまだ出来ませんわ」
「レーヴェはすでに無詠唱が出来ているわ」
ミラの弟自慢は聞き飽きていたりしていたミュゼだったが自分よりも先の領域にいることを聞かされてしまった。
「ぐぬぬぬ、年下で魔法戦士とかいう分けのわからない職に負けてるなんて」
「ミュゼには厳しい訓練が必要」
「知ってました?ミラ、姉弟で結婚は出来ませんのよ」
「そんな」
「国の法律で決まっていますわ」
「よし、国を潰そう」
「ちょっと、本気ですの?」
「私のためだから」
ミュゼの必死の説得でなんとかミラの暴走を収めれた。
その日の夜、ミラとミュゼは現当主でミュゼの父親であるリッター・ヴェルゲートの部屋に来ていた。
「お父様、魔法使いに体力は必要なのでしょうか?」
「ふむ、難しい質問だね ミラくんが言ったのかい?」
「はい、『健全な魔力は健全な精神と健全な肉体に宿る』というらしいのです。それに逃げるにも体力が必要になります。」
リッターは少し考えて
「人によるかな、私の場合は結界しか使えないからね 守りに優れているからね それでも油断してると負けるから逃げるためにも体力は必要になるよ
隠れても大規模な上級魔法を降らされるとそのまま死んでしまう。逃げるために体力は必要になる。」
「分かりました。明日から体力作りも訓練に取り込みます。」
「リッター伯父さん、王都の外にある森の中を走ってもいい?」
「あそこには魔物はいても強くないけど」
「走るなら森の中の方が鍛えられるの」
「なら、護衛を連れて行きなさい それが最低条件」
「分かりました。」
ミュゼの体力作りが始まった。




