次の依頼
次の日も朝から冒険者ギルドに来ていた。
「昨日は簡単過ぎたからもう少し難しい依頼にしようか」
「ミリーさんが選んで方がいいと思う」
ミリーさんは人混みの中に入っていき、紙を手にして出てきた。
「レーヴェくん、これね」
「ゴブリンか、Bランククエストになってるよ」
「レーヴェくんはもっと実力があることを自覚したらいいよ、そこら辺のBランク冒険者より上なんだから」
ミリーさんは受付けに紙を持っていき受理された。
「早速、行くよ」
「うん」
冒険者ギルドを出て、食糧や消耗品を買ってから移動
王都から歩いて5時間程にある森の中にゴブリンの集落があり、近隣の村や街にも被害がでている。
成功報酬は金貨10枚
「貴族からの依頼だから高いのよね」
「貴族ってよく分からないな」
「何言ってるの?マリーナは侯爵家の令嬢よ、クライドはこれは秘密だったね」
お父さんの秘密が気になるけど
「ミラお姉ちゃんが入学より前に王都に行ったのは?」
「たぶん、だけどマリーナの実家に預けるんじゃない?貴族の礼儀作法とか学ぶために」
「そうなんだ〜」
「レーヴェくんも2年後には行くことになるわ」
「うへ、嫌だな〜」
お母さんの実家は宮廷魔術師を輩出してきた家柄でお母さんのお父さん、僕のお祖父ちゃんに当たる人はガンダルフ先生に勝てなかったようだ。
「あれ?ミリーさん、ガンダルフ先生の魔術師殺しを完璧に再現出来るから僕は嫌われるんじゃない?」
「闇魔法対策もしてると思うわ、レーヴェくん相手だと意味ないけど」
「どういう事?」
「『ディスペル』対策だと、普段の2倍以上の魔力を使わないと対策が出来ないのよ でもレーヴェくんの魔力量は『賢者』よりも多いから持久戦だと確実に勝てない」
「僕の魔力量って本当に多かったんだ」
魔力測定の水晶が壊れるから分からなかった
「それとノワールね」
「にゃあ〜」
名前を呼ばれたからかノワールが僕の頭上から現れた。
「闇の精霊魔法と武技を組み合わせるだけでどんな魔法も打ち消せれるわ と言っても大昔のエルフ族の英雄が出来たらしいのよ、文献だけどね」
色々とやってみることが増えた
ミリーさんと話しながら歩いていると5時間なんてあっという間に過ぎ、ゴブリンの集落から近い場所にある村に辿り着いた。
「人の気配はしないわ」
「一時的に避難してるのかな?」
僕の村にも避難訓練があった。
「とりあえず、村の物には手をつけないで夜まで待ちましょう。」
「夜襲ですね」
「今回はノワールの力を借りてもいいわよ」
夜まで英気を養うのであった。