面倒事はやって来る物
早朝、逃げるように街から去った。
その理由は僕の魔力測定が原因、買取りに出した素材と『アイテムボックス』を覚えている魔法使いは少ないらしいそれに口の軽い職員がいればすぐに話が広まるから
そういった情報をミリーさんは精霊を使って集めたりしている。
「ミリーさん、大和国に行くためには船に乗るんだよね」
「そうよ、大和国に行く船が出航している街『ウルタ』はマルタ王国の王都を抜けないと行けないのよ」
「先は長いね」
「急がば回れと言うし、急ぎの旅ではないから」
街道を歩いていると遠くから戦闘をしている音が聞こえてきた。
「レーヴェくん」
「うん」
僕とミリーさんは別々の木に飛び乗り、目を部分強化して遠くを見るとだいたい1km先で馬車がゴブリンの襲撃を受けており、護衛の冒険者の人数が4人対するゴブリンの数は10体
「レーヴェくん、弓で狙える?」
「難しいかな」
僕の使っている弓の射程は最大でも500メートル、武技を使って射程範囲を広げても命中精度を落としているため、ゴブリンよりも冒険者に命中する確率が高い
「私がやるわ、3体を狙い撃って様子見ね」
ミリーさんの矢に風の精霊が集まっていて、放たれた。
風の精霊によって強化された矢はゴブリンの後頭部に突き刺さり、前のめりに倒れた。
同じ要領で残り2本を放ち、全て命中した。
その後、冒険者たちは誰も犠牲を出すことなく、僕たちがいた街の方へ馬車は走り去った。
「通り過ぎるまで長かった。」
「面倒事は避けることにした方が楽よ」
ミリーさんがいたから良かったけど、僕1人なら助けに行ってたと思う、アーサーお兄ちゃん、ミラお姉ちゃんも助けに向かってると思うな
「レーヴェくん1人なら助けに行ってたでしょ」
「うん」
「血は争えないわね、面倒事はだいたい、クライドが持って来て貴族や商人相手はマリーナとリリーナが、冒険者なら私やガロックおじいちゃん、ヤマダが処理してたわ」
「お父さんが迷惑掛けてごめんなさい」
「レーヴェくんが謝ることじゃないわ、面倒事は気づかれる前に終わらすか押し付けるかよ 護衛していた冒険者の装備を覚えてる?」
レザーアーマー、剣は鉄だったと思う
「Dランクくらい?」
「正解、Dランクに成り立てくらいね 本来ならもう少しお金を貯めて装備を整える事からよ」
「僕と同じランクなんだ」
「実力的にレーヴェくんの方がもっと上よ」
街道を歩いていると次の街の門へ到着したが別の街へ向かった。




