故郷での休暇2
村には帰って来たが朝からの訓練はルーティン化しており、僕、凛ちゃん、イリーナ、コーティ、伴助さん、ミラお姉ちゃん、ミュゼお姉ちゃん、それとアーサーお兄ちゃんまで混ざっている
「僕も忙しくても素振りと魔力操作はやっていたからね」
アーサーお兄ちゃんの突きはガンダルフ先生と同じでとても速く鋭い
「レーヴェ殿、あれでござるか」
「そうだね、あれをやろう」
あれとはレーヴェと凛が王都に行く前に森に作った訓練場、元々は才賀の郷にあった物を伴助と凛の意見を取り入れ試行錯誤して作り上げている。
難易度は魔力を使っていいなら6歳くらいならクリアできるが数が多い、基礎体力向上目的で作っているため、お父さんたち、村の自警団も使っているし、村に近い所は村の子供たちの遊び場にもなっている。
「魔力の使用は禁止で基礎体力向上を目的に作っているからね」
全員で順番に始めたがイリーナ、ミュゼお姉ちゃんは腕の筋力がなく、アーサーお兄ちゃんは持久力が課題なのが分かった。
「素振りと走るで全然違うね」
「アーサーお兄ちゃんが楽しそうで良かったよ」
「僕もミラとミュゼさんに付いて行くことになったからね、鍛え直さないと」
「ちょっと、アーサー兄、聞いてないんだけど」
「アーサー様、一緒に来てくださるのですね」
ミラお姉ちゃんとミュゼお姉ちゃんで反応が違う
「レーヴェくん、ミュゼさんはアーサーさんに恋してるんだよ」
「え、そうなの?」
「レーヴェって鈍感だよね、たまに天然だし」
「それもレーヴェさんの良いところですわ」
昼はガロックさんにそれぞれの武器を預けてメンテ、場合によっては新しく作ってくれる。
「シルバースフィア、銀狼、問題はないな」
「ガロックさん、シルバースフィアで色んな事が出来るんだけど」
「レーヴェには言い忘れていたが、シルバースフィアはスライム武器と呼ばれる古代武器になる。シルバースライムのコアを使っているからな」
「なるほど、シルバースフィアが1番最初の相棒なんだ」
「確かに意思があるから相棒ちゃ相棒じゃな」
凛ちゃんの忍刀の新調、コーティのレイピアはシャムシールに変わるみたい
「ミラ」
「何?ガロおじ」
「ワイルドウインドはもう寿命じゃ」
「ワイルドウインド以外の剣は無理よ」
「なぜ、戦い方を変えた、それがこの証拠じゃ」
「レーヴェに勝つためよ、レーヴェと何回か模擬戦をしたけど勝てなかったのよ」
「ミラよ、冷静になって自分を見つめ直せ、頭が冷えたまた来い」
ミラは森に向かって駆け出した。




