王都から村まで2
見張りの間に朝食と昼食用のお弁当を作り、全員起床してから朝食
「順調なら今日中に到着するよ」
「それよりも、レーヴェくん 乗り物酔いわ?」
「してないね、なんでだろ?」
「自分で作ったからじゃない?」
「馬車の振動で酔うと聞いたことがありますな、ゴーレム馬車は振動が少なかったからですかな」
「そうかも知れないね、馬車じゃなくてゴーレムだと認識してるからかも」
フィクスはどこからか仕留めてきた肉をヘリオスに分けてあげている。先輩風を吹かせているようだ
朝食も終わり、全員ゴーレム馬車に乗り込み出発、昼前には村から1番近い領都、アーサーお兄ちゃんが行ってた学校がある。
通り過ぎ、街道を走っていると歩いている人とすれ違うのだが
「え、緊急停止!!」
レーヴェはゴーレム馬車を止め、馬車の外へ
「アーサーお兄ちゃん」
「もしかしてレーヴェか?」
久しぶりに何年も会っていないアーサーお兄ちゃんに会えた。アーサーお兄ちゃんの背はお父さんと同じくらい高く、王都では細マッチョとか言われていた人くらい、すごく疲れ切った顔をしていた。
「アーサーお兄ちゃん、仕事は?」
「仕事、辞めたんだ 今から村に帰る途中」
「馬車に乗っていく?」
「そうだね、甘えさせてもらうよ ありがとう レーヴェ」
馬車にアーサーお兄ちゃんも乗り込み、出発
馬車の中ではアーサーお兄ちゃんの自己紹介と仲間たちを紹介していく、みんな アーサーお兄ちゃんが医者の仕事をしていたのは僕とかお母さん経由で知っているが聞かないようにしていた。
馬車は村に到着した。僕の実家の裏にある大きな家は僕の家なんだけどね
「ただいま」
「おかえり、レーヴェ 久しぶりね、アーサー兄」
「ただいま、ミラ 見ないうちに大人びたね」
「ミラ、誰か説明、それと私の自己紹介も」
ミュゼお姉ちゃんはアーサーお兄ちゃんを見てからなんか必死になってた。
「僕はアーサー、ミラとレーヴェの兄ですよ お嬢さん」
「私はミュゼ・ヴェルゲート、アーサー様の従妹になりますわ ミュゼとお呼びください」
「僕もアーサーでいいよ、家族全員堅苦しいのは苦手だからね」
この瞬間、ミュゼの恋が始まり、様々な試練の始まりでもあった。
「僕は色々あるから、アーサーお兄ちゃんはゆっくりしてて」
レーヴェは逃げるように家を飛び出していった。
「アーサー兄、仕事は?」
「それは父さんたちがいる時にするよ」
レーヴェは自分の家に行くと
「王都の屋敷に似ていますわ」
「王都の屋敷はここの家がモデルなのよ」
夕方にはお父さんとお母さんが帰って来た。




