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今日という1日を、想って止まない

作者: 月永 時雨

いつもの通学路。

君と交わした約束が、

明日(あす)への手紙のようで、胸が高鳴る。

——明日(あす)を生きる理由が見つかったよ。

  ありがとう。



君と歩く道に、

これからの人生を重ね合わせたんだ。

——今日という日が、未来の縮図だったんだね。



昼下がりの歩道橋は、

ひだまりの匂いがした。

——この時間が、永遠に続くような

  気がしたんだ。






いつもの公園。

君と交わしたじゃんけんが、

僕らの思い出だから。

——心の引き出しの中に、

  大切に閉まっておいてね。



2つのブランコが、

地を蹴り、空を()る。

やがて僕らは、シーソーのように

1つになるんだ。

どこまでも続く平行線のような影。

——揺れる影に、天も地もないんだよ。



今日と明日(あす)の境界線は、

僕と君の境界線と同じくらい

曖昧(あいまい)で、複雑で、隣り合ったものだから。

——境界線を越える前に、

  さよならをしないといけないのかな。



夕陽(ゆうひ)をバックにして、君が微笑む。

夕陽(ゆうひ)に包まれた君の笑顔が、

切ないくらいに(いと)おしい。

——いつもより3割増しで綺麗だよ。



公園のブランコが、時空(とき)を超えて、

君を明日(あす)へと連れ出してしまったんだ。

今日という日に僕を残して。

——全速力で君を追いかけるから、

  置いていかないで。



あれはきっと、逢魔時(おうまがとき)のことだった。

——君は、どこに行ったんだ?

  今、どこにいるの。



僕らの影が長くなるにつれて、

寂しさを含んだ胸のざわめきが加速していく。

もう帰る時間だね、

なんて言いたくない。言われたくない。

——この沈黙は、

 別れの時間を知っているんだろうな。






いつもの帰り道。

君と交わしたさよならが、

今日という日のしるしのようで、

込み上げてくる想いは、

99%の幸せと1%の涙だから。

——完璧な幸せなんて、

 どこにもないんだね。







今日という1日が、

僕ら史上、最幸(さいこう)の1日だったね。







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