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太陽のカケラ  作者: のえる
47/105

無力2-1

「ケルレン様!」

半分遠のいている意識の中で

誰かの声が聞こえる。









そう。ずっと昔、まだ私達が小さかった時

私をそう呼んでくれた人達が居た。

乳母や、じい、フールンと共に

大切に愛されていたと思う。


「フールン様、ケルレン様」

はっきりと二人を分けて私たちを呼んで

大きな柔らかい胸で乳母やは抱き締めてくれた。

私達は不安も何も無くて

乳母やの腕の外の世界のことなんて

幼い私達は、考えても見なかった。





断髪式(乳児を抜け幼児となったと認められる儀式)前の

長い髪を互いに触りあって遊んでいる

私達を優しい瞳で見守りながら一目一目愛情を

持って乳母やは私達の服を縫う。

後継の乳母という立場の彼女なのに

服はもちろん帽子や手袋や靴下だって

彼女が作ってくれた。


「そろそろお食事の時間ですよ」


そして、そう言って用意してくれる食事もまた

彼女が作ってくれていた。


「「うーやぁ!たべしゃせて~」」

きゃっきゃと笑いながら甘える二人に


「またそんなに甘えん坊なことを仰って・・・

乳母やは困ってしまいます。」

はにかんだ、でも嬉しそうな顔でギュッと抱き締めてくれる

腕に


「よろしいですねじいもご相伴下さいな」

いつもゲルの入り口に居て時々遊んでくれる髭の戦士が

そう言って私達から嫌いな物を食べさせられたりしながらも

グリグリと大きな手で頭を撫ぜてくれるのにも

私達は溢れる愛情を感じていた。






大好きだった・・

愛されていた。






血を吐いて死んだ乳母や

体中傷だらけで息絶えたじい

私達を護る為に




私達は彼女達の命を貰って生きている。






フールン私達は彼女達の命の上で

愛情の上で今生きているんだね?


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