第六部あらすじ
部族間で行われた協議会の後、
旧オタル族総領であり、イェニセイ族長側妃、
そして、レンヤンの母である
姉、チョイルンの姿が忽然と消えた。
動揺が走る旧オタル族とイェニセイ族、
ケルレンは、母を求めて泣く、幼いレンヤンの傍に付いていた。
そんな中、イェニセイ族長は、ケルレンに、
イェニセイ族、後継リューランの留学に付いて行く事、
そして、リューランの側妃になり、息子を生む事を命じる。
ところが、留学の地へ向かう途中でケルレンは、倒れてしまう。
それは、留学の一行の一人としてついてきていた、
フフ・ヤガーンの仕業だった。
フフ・ヤガーンの力により、精神を侵されるケルレン。
心と体を弱らせたケルレンの前に現れたのは
何者かによって死の呪いを受け、
傷ついたフールンだった。
夢現の中でケルレンは、
「置いていかないで・・・」
とフールンに言い、
フールンも、死の呪いのために
もう先が無いであろう自分の命と、
ケルレンの言葉に
押し込めていた気持ちを曝け出し
「ケルレンと一緒に居たい・・・もう離れたくない・・」
と言った。
ケルレンとフールン、
揃いの太陽の石のリングをお互いに交わし、
二人だけで夫婦の誓いをする。
しかし、その事は、全て魔族、
黒の伯爵ザラドと
フフ・ヤガーンの計画だった。
魔力が高いケルレンとフールンを生贄にして、
モルドル国全体に戦乱を起こすことが目的だった。
黒の伯爵ザラドと
フフ・ヤガーンの作った陣の中で、
魔力も命も魂も吸い取られてゆく
ケルレンとフールン。
ケルレンを救う為にフールンは魔族との契約をする。
目覚めたケルレンは、フールンを、
そして、巻き起こった戦乱を止める為に
戦の混乱の中
もう一度『フールン』となり皆の前に姿を現した。
そして、魔術を破ったのだが・・・・・・・・