予告編
足を運んでくださり、ありがとうございます。
皆様のココロを動かせる作品を創作したいと思っています。
推敲が終わり次第、本編を投稿いたします。
しばしお待ちくださいませ。
それでも、僕たちは願い続ける――
きっと、願いは叶うはずだから
それは雪の白さでも、まして空の青さでもなかった。
「あづい……」
「……父さん。僕、ばあちゃんの家に行く」
「久しぶり……ばあちゃん」
純粋にして、潔白。
そこに邪念や私欲は一切存在せず、ただ清らかに。
「おかえりっ!あっくん!」
「久しぶりだね、アツ」
あえて色に喩えるとすれば、それは透明。
神秘的に透き通ったその色には、一点の濁りすら見られない。
「ここまでよ。覚悟なさい」
「あら、私を満足させてくれるのかしら」
「私、絶対に諦めません」
たがそれは、同時にとても儚く、そして脆い。
全てを受け入れ、全てと共存する。
そして、ゆっくりと消えていく。
「古い言い伝えだ……ま、童話と思って聞いてくれ」
「そんなの……そんなのちっとも嬉しくないよっ!」
「このままじゃ、君は……」
どんなものよりも儚く。
「嫌だ……嫌だよ……」
どんなものよりも純粋で。
「わたし……ずっとあなたを信じてる。」
どんなものよりも清らかなそれは。
「ここで、誓おう――」
まるで水のように“透明”だった――
PRISM ―プリズム―
童話の中に生かされた登場人物は、自分の役目を全うしようと。
そこにふらりと現れた青年は、そんな運命に抗おうと。
「久しぶりだよな……何もかもが」
「そうだよね……5年ぶりだもんね」
運命という名の、透明な鎖――
断ち切るすべを、探して彷徨う。
「最初から諦めてたら、何にもできっこないよな」
「……でも、諦めなきゃいけないこともあるのよ」
どこか懐かしい薫りの漂う、この街で――
僕らは出会い、成長していく。
「僕らの出会いは、決して無駄なんかじゃなかったってこと。」
「……うん」
あるいは、ルビーのように。
あるいは、サファイアのように。
あるいは、エメラルドのように。
あるいは、ダイアモンドのように。
あるいは、水晶のように。
僕たちは、幻想的に透き通る。
どこまでも儚く、
どこまでも“透明”な物語――
濁りきった都会暮らしを嫌悪する青年、純史は、父の海外出張に伴い、祖母の家に移り住むこととなる。
数年ぶりの再会にも関わらず、優しく、そして暖かく迎えてくれた祖母と、二人の幼馴染。
季節は初夏。夏草が薫りはじめ、突き刺す日差しが強くなり始める頃。
この街で、彼の第二の生活がスタートした。
いかがでしたでしょうか。
寸分でも期待していただけたら幸いです。
本編は近日公開いたします。