プロローグ
「なんだよ、これ…。」
いま、俺の目の前に広がる光景は現実では例えようがないものをみせていた。それをあえて一言であらわすなら、アニメの世界だろう。俺はそこまでアニメを見たことがないからよくわからないがとりあえず、目の前の光景は現実では絶対に起こりうることがないものだった。そう、いま俺の目の前に広がるこの光景を簡潔に説明すると俺と同じくらいの高校生二人が手から炎やら氷やらをだして剣や銃を手に取り縦横無尽に戦っているのだ。そんな光景に唖然としていると横から執事服を着込んだ様になっている老人が横から話しをかけてきた。
「これが、今日から貴方様が入学されることになる、異能執事育成学校ディートルラバー学園でございます。
(ご丁寧に学園の名前までアニメにでてそうなものじゃないか。)
俺は老人執事の横にいる狐のお面を被った少女を見る。
「…。」
相変わらず無言だ。彼女は俺と会って最初の一言以外はなにを話しかけても返事をくれなかった。そして、彼女こそが俺がこんなところに来なくては行けなくなった最大の理由なのだ。俺、友川 音夢はこれからどうすればいいのだろうか。俺は彼女が言った最初の一言を頭の中で思い出す。
「私の、私の執事になってください!」
今年から頑張る