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第二十三章:運命の分岐点
覇真が血塗られた王座に座してから数週間。
鈴鹿一家教団はかつてないほどの力を誇示していた。
しかし、その頂点はまさに運命の岐路でもあった。
内側からは不満と疑念が渦巻き、外側からは圧力と脅威が迫る。
ある夜、覇真の元に一通の密書が届いた。
それは功二からの最後通告だった。
「お前の狂気は終わらせる。最後の選択をせよ」
覇真は密書を握りしめ、瞳に冷たい光を宿した。
彼に残された道は二つ。
一つは、功二との全面抗争に身を投じ、全てを失うこと。
もう一つは、己の信念を曲げ、妥協の道を歩むこと。
彼の胸は激しく揺れた。
狂気の頂点に立つ者にとって、選択とは最も苦しい呪縛だった。
決断の時は近い。
そして、その選択が鈴鹿一家の未来を、彼自身の未来を決定づけるのだった。




