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第二十章:新たなる闘争
廃墟となった工場跡。
銃声の余韻が消えぬまま、鈴鹿一家の生き残りが散り散りになっていた。
功二は重傷を負いながらも、仲間たちと共に再起を誓う。
彼の瞳は冷たく、だが強く燃えていた。
一方、覇真もまた闇の奥底から復活を果たしていた。
彼の狂気は深まるばかりであり、かつての血の教団を凌駕する力を手に入れようとしていた。
両者は互いに対峙しながらも、まだ直接的な決着はついていない。
それぞれが新たな勢力を得て、さらなる激闘の準備を進めていた。
鈴鹿一家は完全に二分され、抗争は次第に拡大の一途を辿った。
裏社会全体を巻き込む大規模な抗争の火種が、静かに燃え広がっていく。
功二と覇真、そして彼らを取り巻く者たちの命運が、
今まさに分かたれようとしていた。




