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AOI 第52話

 お昼ご飯は、サッポロ1番の塩ラーメンにした。弟が、腹減ったと降りてきて、リクエストがあったからだ。私は、一袋でお腹いっぱいになるけれど、弟は二袋いく。コーン缶とバターをトッピング。コーン缶は2人では多すぎるかなと思ったけど、弟が山盛りを喜んでいたのでよしとした。あったまる〜。弟のお友達と玄関で出迎えたりいってらっしゃいをしたりして、私は塾へとバスに乗った。携帯を開くと、塾グループがまた、12と数字が出ていた。わぁ、やばい。まめな性格ではない事が知られちゃったかな。あぁ、自己嫌悪。…いや、いい時期尚早でいい。逆によかったかも。…いや、ちゃんとまめに見る時もある。携帯を握って、待っている時もある。ブルブルと携帯が鳴る。塾グループの男の子達は、もうすでに塾に着いているみたい。のあちゃんは、お城の前を通過中と届いた。私はっと、

 (バス中)

 と、送った。すると、すぐに、はーいが5個返ってきた。早いなぁと、クスッとした。

 私は、のあちゃんより早く塾に着いた。座席はいつもと同じ。のあちゃんより早く着くのは初めてだから、イスに座るのにすごく緊張した。なぜか、男の子達は廊下側を向いているので、ドアを入る前に、すでに目が合ってしまうのだ。同じ中学校で、仲良しだからとわかっているけれど、こっちは1人なんだぞ、と思っている。男の子達は、にこにこしているし。私は、どこから出たのか、男の子達の前で、

 「おはよう。」

 と、自分の声ではないような声で、挨拶をした。絶対、耳赤い。顔が暑い。男の子達は、

 「おはよう。」とか

 「ちーす。」とか、たぶん、返してくれたと思う。私は、学校でも男子とは話さない方なのに、どうすればいいのか、どう接するのが正解なのか、わからないんだよぉ。男の子達の先には、男の子達と同じ中学校の女の子達がいるし、私の方をチラチラ見てきている気がするし、のあちゃん、早く来て!と、何回も繰り返していた。自分の机を穴があくほど見つめている。左から、聞き覚えのある声が、

 「さっちゃん、おはよう。」

 わぁ、振り向いた私は、救世主が現れたみたいに、めちゃくちゃホッとした。のあちゃんは、男の子達にも、おはようと言っていた。

 「のあちゃん。」

 私の声は、喜びにあふれていた。のあちゃんが、

 「さっちゃん、寝落ちしちゃったの?」

 と、昨晩のLINEを聞いてきた。男の子達も、

 「ねー。」とか、のりがいい。塾に通う男子は、まじめな人が多いのではと思っていたから。でも、体験した家から近い塾は、賑やかだったな。そんな感じなのかな。

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