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3話 ヒロシ、情報収集する

 魔王を倒すと決めたのはいいが、敵の実力は未知数。

 ヒロシは少しでも勝率を上げるためにゲームのシステムを把握しておきたかった。


 ハッキングこそしたものの、その大部分は世界最高峰のセキュリティとの駆け引きであり、ゲームの内部データを覗いた時間は一日にも満たない。そのため、ヒロシのOLW事前知識は他のプレイヤーと大差なかった。


「一応ステータスを確認しておきたいな」


 そんなことを考えていると、これ見よがしにチュートリアル的なウィンドウが出てきた。


『TIPS:メニュー

 頭の中で“メニュー”と強く意識することでメニューを開くことができます。うまくいかない場合は声に出してみましょう。』


 このゲーム、デスゲームであるという点を除けば割とプレイヤーに親切らしい。


(メニュー。お、一発で開いた)


 ヒロシの思念に反応して開かれたメニュー画面には、ステータス、インベントリ、スキル、パーティ、フレンド、マップ、クエスト、掲示板、設定、お知らせ、と多くの項目が散らばっていた。


 まずステータスをタップすると、画面が新たに浮かび上がる。


====================

ヒロシ Lv.999 

性別:男 職業:なし

HP:399600/399600

MP:349650/349650

スタミナ:449550/449550

状態異常:

睡眠度:100/100

満腹度:100/100

インベントリ容量:3/3027(kg)


POW(筋力):999(+1)

VIT(耐久):999(+2)

SPD(素早さ):999

DEX(器用さ):999

MGC(魔法力):999


武器:【始まりの剣】【-】

頭:【-】 服:【始まりの服】 靴:【始まりの靴】

アクセサリー:【-】【-】【-】

====================


「……強そう」


 なんのひねりもない感想を口にするヒロシ。

 HPの桁数がすごいことになっており、大量に割り振ったステータスも健在だ。


 睡眠度と満腹度が設定されているようだが、ゲーム内でもよく食べてよく寝よう、ということだろう。街を出る前に食料を用意しておいたほうがいいかもしれない。


 次にインベントリも開いてみる。

 ヘルプのテキストによると、これはプレイヤーが所有権を保持しているアイテムを保管できる機能で、所持しているアイテムを画像付きで確認できる。ここからアイテムを手元に出したり装備したりすることができた。

 形か名前を覚えていればメニューを見ずとも意識するだけで取り出したりもできるが、多少コツをつかむ必要がありそうだ。


 ヒロシのインベントリには頭に『始まりの』がついた剣・服・靴が並んでいた。これらは耐久値が高い代わりにステータス補正は低い。

 ここでいうステータス補正というのは武器や防具によって加算されるステータスで、ただ手に持ったり着たりするだけでは反映されず、メニューから装備として登録することで初めて適応される。

 他にも冒険者カード(売却不可)というものがあったが、おそらく身分証のようなものだろう。

 所持金も持ち物の画面から確認できるが、現在のヒロシの手持ちは1000G。チートで増やさなかったことが悔やまれる。


 続いてスキル画面も開く。


====================

メインスキル(0/5):

サブスキル:

奥義:

スキルポイント:10PT

+追加

====================


「スキルはなにもなしか……」


 ステータスポイントと違いスキルポイントが10と少ないのは、実はレベルに関係なく日数経過で増える仕組みになっているためだったりする。


 ヒロシはひとまず下にある『+追加』ボタンを押してみると、キーボードと検索エンジンのような画面が現れた。


(スキルを手探りで検索すればいいのか? うーん、魔法とかあるかな)


 試しに『魔法 10PT』と入力してみると、いくつかのスキルが検索に引っかかったので適当に選んでみる。



【クイックファイア★1】瞬時に火の玉を飛ばす下級攻撃魔法。MGCに比例して威力・消費MP増加。(10PT)



「年甲斐もなくわくわくしている自分がいる……。いかんいかん、デスゲームだぞ」


 他に大したスキルもなさそうなので習得しておく。

 するとまたTIPS画面が出てきて、スキルはメインスキルにセットしておかないと使えないと親切に教えてくれたのでサブスキルから移し替えた。


====================

メインスキル(1/5): 【クイックファイア★1】

サブスキル:

奥義:

スキルポイント:0PT

====================


 下級攻撃魔法ということであまり期待していないが、魔王に通常攻撃が効かなかった場合の保険だ。

 他にできそうなことを考えようとすると、すかさずTIPS画面が次の行先を提案する。


『TIPS:マップ

 メニューにあるマップで街の全体を確認できます。』


『TIPS:転職

 街にある神殿で好きな職業を選ぶことができます。』


(おっと、無職のまま魔王に挑むところだった)


 メニューからマップを開いてみると、大きな画面に帝都の地図とヒロシの現在地が表示され、方角や現在時刻も確認できた。ちなみにゲーム内時刻は第1日曜日の14時で、月という概念はなく52週間で1年である。


 下に検索エンジンがあったので『神殿』と調べてみると、神殿の位置にポインターが現れた。全部で4つあり、一番近いのはヒロシのいる南大通りにある神殿のようだ。


 マップには座標を登録できるピン機能があり、ボタンを押すとピンが生えてきたのでつまんで目的地に刺す。VRならではの仕掛けである。


 こまめに地図を開きながらヒロシは神殿へ向かった。


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