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この作品には 〔ガールズラブ要素〕〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

メンヘラヤンデレおじさんJK

作者: ヒロモト

「いてっ」


授業中に頭にゴミを投げられた。何これ?手紙?ああ。桃ちゃんか。こっち見てる。

てか一番前の席にいる私に一番後ろからよく投げてくるなぁ。すごいコントロールだしすごい変化球だね。


『ふへへへ』


桃ちゃんの笑い声が聞こえてくる。特殊な周波数なのか桃ちゃんの笑い声は私にしか聞こえない。

なになに?


『みかたんへ。おじさんだよぉ~』


うーん。書き出しからキモい。


『みかたん。このクラスには男子が16人いる。つまり16本のチン⚪が一部屋に集まっているんだよ?エロくね?』


エロくないよー。桃ちゃんはネクラでコミュ症の処女のくせに姓に関しての興味が人450倍ぐらいある。


『数学の時間は暇だ。私の推理によると今このクラスの男子の半分は『暇勃起』してると思われる。どう思う?ワトソンくん?』


……暇勃起ってなんだろう?なんか……中国の政策??授業が終わったら聞いてみよう。



「へー。男の子って大変だね」


暇勃起かー。女子高生が帰り道でする話じゃないな~。


「しょーがねーよ。クラスの半分がJKなんだもん。勃起すんなってのが無理な話よ」


桃ちゃんって話すことが下ネタと悪口とゴシップばかりだなー。

本当に中身はおじさんなんじゃないかな。だから16年間友達が私しかいないんだよ?


「他にもね?」


朝勃起。バブロフの犬勃起。勃起時の肥大率の平均など。

桃ちゃんのおかげで今日は色んな勃起について知れたよ。ありがとう。参考になりました。


「ウチ来る?」


「おう」


今日はバイトもないしもう少し桃ちゃんと一緒にいたい。


「おひゅかれひゃまです」


「……お疲れ様です?」


「タケ。気にしないで。私たち部屋にいるからね」


「……うん」


私の弟のタケにも人見知りするんだもんなぁ。もう何回も会ってるのに馴れないものかな?

タケが中学生になるまでは普通に話せてたのに。


「いやー。中学生にもなると立派に男だからな。下の毛もボーボーだろ?緊張するぜ」


唯一の友達の弟の中学生を男として見る桃ちゃんの将来が心配だよ。私がそばにいてあげよう。


「そうだ。タケ君にプレゼント持ってきたんだよ」


「……パンツ?」


新品のパンツ。紙袋に入れられたピンクのパンツ。

流石に分からないよ桃ちゃん。私はなんて言ってこれを弟に渡せばいいの?


「オカズに使ってくれ。私のでも良かったんだがな。童貞に使用済みは刺激が強すぎる。まずは感触から楽しんでくれれば……」


「タケは多分童貞じゃないよ?」


「……え?」


タケには同級生と高校生と大学生の彼女がいる。

よほど奥手で無い限り童貞って事はないと思うよと桃ちゃんに伝えると桃ちゃんは私のベッドに潜り込んで静かに泣いた。


「桃ちゃん?桃ちゃん?」


「信じらんねぇ。やべえよみかちゃんち。お父さんも弟も童貞じゃなくてお母さんも非処女でしょ?よくこんな家にいられるな」


「桃ちゃんのお父さんお母さんも経験済みだと思うよ?」


「あー。処女捨てててぇ。みかちゃんは?」


「私は初めては好きな人とがいいよ」


「なんと古風な。私が男だったらぶちこんでたよ」



「俺と付き合えよ」


学園の100人の女の子を『食った』と噂の男の子から告白された。名前は……なんだっけ?


「俺は誰でも抱くけど選ばれし女としか付き合わねぇ。お前は俺に選ばれた。俺の彼女になったらこの学園の生徒皆から羨ましがられるぜ?」


名前が思い出せないなぁ。確か『タドコロコウジ?


「返事は『はい』だろ?この荻川翔弥の命令だ。逆らうことは許さねぇ」


全然違かった。誰?タドコロコウジって。


「あ。桃ちゃん」


「あひっ?」


内股で歩いてていつもより気持ち悪いなぁ。私が男の子と近くにいるからかコミュ症も発動してるし。


「怪我でもしたの?」


「……どうしても処女捨てたくて」


「まさか行きずりの男としたの!?ダメだよ!」


「お父さんの……バンテリ⚪を……」


「あー」


それだけで分かってしまう私もどうかと思う。

入れてみたんだね?バンテリ⚪を。それって処女卒業って言わないと思うよ?あれは太いよー。


「しかも蓋が開いてて……」


「だから内股なのね」


「おい!そんなキモオタはどうでもいいから早く『はい』って言えよ!俺の命令だぞ!」


タドコロコウジがうるさい。桃ちゃんをバカにする時点で彼氏になんかしたくないし今ここでこいつが死んでも私は何とも思わないぐらいには嫌いになった。


「うるせぇな。この便所ハエがよ。ごみ捨て場でゴキブリと一緒に生ゴミの汁でも舐めてろカス」


「……えー」


悪口に全く免疫が無いのかタドコロコウジは立ったままポロポロ泣き出してしまった。

みんなに見られて顔を真っ赤にしているが涙が止まらないようだ。知ったことないよ。

涙は美しいというがこいつの涙はヘドロより醜いもん。


「ひどいよぉ」


あっ。口に出してた?ごめんね。タドコロコウジ。


「うえぇぇん」



「よかったの?処女卒業チャンスだったのに?」


「桃ちゃんを悪く言う人は嫌い」


「キモオタ?それぐらい悪口にならないと思うけど。事実だし慣れっこだ」


「慣れちゃだめだよ。だから私が代わりに怒ってあげる」


「……ありがとう。私が男だったらぶちこんでたよ。そうだ。今日。川原でエロ本探さない」


「探さないバイトだもん」


「またかー。働きもんだねぇ」


「夢があるの」


「いつか聞かせてよ」


「うん」


あのね?付けたいの。桃ちゃんに。初めては好きな人がいいから。桃ちゃんの『私が男だったら』って冗談を本気にしてるの。

付けるだけ。女のままでいいから。出来るか分からないけどお金はいると思うから。こんな事言ったら嫌われるかな。


「じゃあ今日は一人で川原いーこう」


「警察に気をつけてね」


私は桃ちゃんが大好きだ。











今日はいいね記念日

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