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人でなし、最後の仕事

 


「行けるかい?」

「うん」


 その晩、二人は小屋を出た。

 扉を閉める際、イグルは躊躇うように止まる。

 取手から離した手は、名残を残すようにその形のまま腿の横に垂れる。

 その手をヨゾラが隣から握った。

 悲愴な表情のイグルに、微笑みかけて進む。

 雪とあって足音は消せない。

 遠のく小屋に、だが掌に伝わる体温が振り返ることを制止する。決めた以上はしばらく戻らない、覚悟を決めたのだ。

 十数年振りに、山を出る。


「ヨゾラ」

「なに?」

「君は故郷を離れるとき、どうだった?」

「そうだね」


 そのときのことを思い返す。

 ヨゾラの横顔には憂いの類は一切ない。


「体が軽くなったかな」

「軽く?」

「過酷だと知っているけど、何だか自分を縛り付けている物からも解放された気分だった」

「自分を、縛る…………か」


 イグルは感じ入るように復唱する。

 繰り返したのは、己にも共通した部分だ。

 父の言い付けが全てだった。

 それさえ守っていれば、苦悩は無く過ごしていけた――父への後悔のみを除いて。

 ずっと独りだったなら。

 この先も悩まず山に居れただろう。

 だが、ヨゾラによって世界は変わった。

 最低限という線引をして人を敬遠し、外界と己を遮断していたイグルの常態は、呆気なく崩れ去る。

 興味を持ったなら無視はできない。

 人の世に、人の輪に入りたい。


「イグル」

「右に見える峠の下を回り込む」

「雪崩とか」

「心配ないよ、念入りに確認したから」


 尽きない迷いを断ち切って、イグルはヨゾラの手を引いて前へと歩んだ。

 その足取りがやや強引さを孕んでいたのは、少しでも気を緩めれば小屋へと戻ろうとする己を自制するためだろう。

 ヨゾラはその心境を察して押し黙る。

 幸いにも月明かりがあった。

 二人の進む先は照らされている。

 夜目が利かないヨゾラでも、樹影の深い場所まで入らなければ問題なく目視できた。


「止まって」

「…………」

「あれが魔獣…………だよな?」

「ふふ、他の何に見えるの?」

「いや、あれ以外を見たことも無いしな」

「魔獣というのも大きな括りで、本当はさらに多種多様なの。あれよりも大きい種族もいるわ」

「なん、と…………」


 戦慄にイグルが顔を強張らせる。

 世界中に存在する怪物という認識のこともあり、イグルはこれから向かう外界こそ山より過酷なのだと当たらずも遠くない偏見が生まれた。

 ただ、それに勝る好奇心がある。

 一月で育まれた欲求は、もはや恐怖だけで竦んでしまうほど細やかな物ではなくなっていた。

 惜しむらくは長く暮らした小屋――イグルにとっての唯一の思い出である。

 ただ、これから何があろうと帰ることが出来ると思えば足は軽くなった。

 指し示した峠に近づいても、イグルは歩調を緩める気は無い。


「ヨゾラ、大丈夫かい」

「ええ、問題ないわ」

「追手は南側を中心にしているから、峠の下を回り込んで北に逃げれば、見られずに抜けられる」

「魔獣は?」

「ここを抜ければ、一体もいないはずだ」


 イグルは的確に指示を出す。

 足下の注意すべき場所や、姿勢など。

 この一月で入念に確認したのは経路だけでなく脱出までの所要時間、歩き方、ヨゾラへの負担、危険度のすべてを加味した最善手だった。

 あの頃は、別れが惜しくなかった。

 イグルは自身を客観的に見て判断する。

 おそらく。


 ――俺たちに一月は長すぎた。


 互いにあの生活を楽しんでいた。

 終わりを告げたとき。

 ヨゾラが一瞬見せた表情は印象的だった。

 心苦しいのは、自分だけではない。

 彼女も山での思い出を大切にしている。


「――――」


 会話は一切無い。

 雪を踏む足は、深く沈む。

 その事実に、気を抜けば足が重くなる。

 あれだけ前へと背中を押していた強い意思が、途端に翳って足枷に変わっていく。

 不意に郷愁の念が起きた。

 独りのときは決して無かったことだ。

 惜しむも何も、この山を出る思考は皆無だった。

 振り返れば、夜の帳に沈む山の峰々。

 枯れた木々がか細く吐いたような風が吹く。

 ――ここには、父が眠っている。

 彼の最期の顔を思い出す。


「…………」

「イグル?」

「いや、何でもない」


 イグルは険しい面持ちで進む。

 そして。


「ヨゾラ」

「ん?」

「ここから先は一人で行くんだ」

「…………」


 二色の真剣な眼差しが交わる。

 濃い樹影の最中、二人は互いを明確に捉えていた。

 ヨゾラの顔からも余裕が消える。

 了解していた作戦事項――イグルの殿という段階に事態が突入したことを、静かに告げていた。

 ここから先に魔獣はいない。

 追手の包囲網も北側は疎らになる。

 ただし、南側がヨゾラたちの脱出を察するのは時間の問題なのだ。

 何より、最後通告を受けている。

 彼らもまた動き出しているのだ。

 相手が気付いた頃には手の届かない位置に辿り着くのが理想だが、現実的に考えても不可能。


 必ず囮が必要になる。


 無論、敏い敵ならばヨゾラの別行動も察知できるだろう。

 だが、イグルを無視はできない。

 ヨゾラはいずれ捕まえられる。

 ヨゾラの故国は、目撃者を第一に殺害する。一月で正体を知ったかもしれないイグルの口封じが最優先になる。

 その確信があって。

 ヨゾラもそれが己の生存率が最も高い作戦と理解していた。


「相手は人間相手の狩りが上手いわ」

「ああ、潜み方なんてまさにそうだ」

「殺されるのよ」

「そうならない為の作戦だろう」

「…………」

「これから最低限ではなく、人として生きていくんだ。

 なら、ケジメを付けないと」

「ケジメ?」

「うん――人でなしとしての」


 イグルはヨゾラに背を向ける。

 来た道を歩き始めた。

 ざわり。

 一陣の風が辺りへと吹いた。

 過ぎ去った風の名残も消えた後、周囲が霧に包まれ始めていることにヨゾラは気づく。

 イグルの背中はその中に消えつつあった。


「イグルっ」


 呼びかける声に、霧の向こうの足音が止まる。

 霧中に浮かぶ薄い影が、振り返った気がした。


「行くんだ」


 声だけは、真っ直ぐに伝わる。

 なのに、どんどん遠くなっていく。


「どうか幸せに、ヨゾラ」

「…………」

「俺に人を教えてくれてありがとう」

「………イグル、あのねっ」

「うん?」


 消えかかる影へとヨゾラは訴えた。


「わたし、未来が視えるの!」

「…………」

「ずっと先のことまで、視えるの。でも、イグルと出会うこの森の思い出だけは、全く視えなかった!」


 ヨゾラは声を張り上げる。

 潜伏している敵の気配など頭にはなく、ただこれから別れる少年へと届ける一念だけに背中を押されていた。

 明かすつもりはなかった。

 きっと、あの無知な少年には言っただけで理解できないかもしれないし、予言どおりにもう会うことはないかもしれない。

 けれど、未来を視てすべてを把握していた彼女にもイグルは初めての未知だった。

 ならば、きっと。


「だから、もしかしたら見えてないだけで――また会えるかも!」

「…………」

「だから、もしまた会えたら――あなたが得た沢山の『好き』を、わたしに教えて!」


 もし、会えるなら――彼もまた成長している。

 人として歩み出した、彼と。


「…………うん、そうだね」


 間を置いて返ってきたのは、深く感じ入るような声だった。

 まるで、あの雪合戦の日に見せた笑顔のように、その声からは嬉しさが伝わってくる。

 きりの向こう側で、きっと彼は笑っていた。


「なら――縁があれば、また何処かで」

「うん」

「ははっ」


 もう姿は見えない。

 なのに、お互いの心だけが通じ合っていた。


「イグル?」

「誰かにまた、って言えることがこんなに嬉しいことなんて気付かなかった」

「イグル!」

「ありがとう――こんな俺を、純真なんて言ってくれて」


 その声を最後に、イグルは霞のように儚い気配すら絶った。







 ※ ※ ※






 森の中をイグルは独りで歩く。

 傍らを歩く気配がないだけで、以前のように世界がいつもより静かに感じ、今ではその静けさが寂しいと感じるようになっていた。

 ひたすら南側へと歩く。

 ケジメをつける為に。

 その足運びは目的地が無いようで、だが全く淀みなく雪中を行軍する。

 爪先から弾けた粉雪が足下に白く煙立つ。

 森中に瀰漫しつつある霧と同化し、周囲の景色を覆い尽くしていく。

 慣れ親しんだ山を染める霧は、今なおイグルの背中から音もなく湧き出ていた。


「―――っ!」


 枯れた木立の中を進む最中だった。

 イグルの背中に、数本の短剣が突き立つ。飛来したそれには気配すら無く、命中した瞬間に初めて感じ取れた。

 数歩よろめいて、イグルは体勢を立て直す。

 背中の短剣はそのままに、飛来してきた方向を見やる。

 ――と。

 次は別方向から新たな短剣が飛び、肩から肘までを等間隔に三発命中する。

 イグルは肩の短剣を見て表情を険しくさせた。

 一思いに首や頭を狙わない理由は、遊んでいるからか……………それとも、確実に動きを止めて仕留めるまでの布石か。

 人を狩るのが上手い、とヨゾラは評価していたが、存外そうではないのかもしれない。

 うん、と唸って思考する。

 そこに。


「む―――――!」


 闇を裂いて、黒衣が木の影から飛び出す。

 振り返ったばかりのイグルの胴体に、長剣が叩き込まれた。深々と、右脇の肋骨の隙間を通して内臓をズタズタにするように捻り込まれた一撃だった。

 密着する黒衣の襲撃者とイグル。

 二人は黙って、しばらく固まっていた。

 だが、やがて黒衣がイグルを突き飛ばすように離れる。

 剣を離した手は震えていた。


「な、何なんだ貴様は……………!?」

「ただのイグルだが」


 飄然としたイグルの受け答えに、殊更に黒衣は狼狽する。

 その視線は、忙しなく背中や腕の短剣、胴体に突き込まれた長剣を行き来する。

 相手の異常を察して、イグルは小首を傾げた。


「むぅ、どうした?」

「な、なんで、なんで――――」


 狼狽える黒衣が、イグルを指さして震える。






「―――――な、なぜ死なない!」

「む?」


 その指摘に――イグルは眉根を寄せる。

 それから、肩や背中の短剣を一本ずつ丁寧に抜き取り始めた。肉を裂いた鋼には、血も脂も一切付着していない。

 抜き取った箇所の傷からも流血は無く、音も無くまるで時間が逆行しているかのように傷口は塞がっていく。

 イグルは長剣をゆっくりと引き抜いて地面に落とす。


「いや、これで死ぬのは山の獣くらいだぞ」


 何を言ってるんだ君は?と言わんばかりにイグルは不満顔である。

 それは、この程度の損傷(・・・・・・・)で死ぬと侮られていたことについてか、それとも純粋に――。


「山暮らしで鍛えられたんだ、それで死ぬならとっくに死んでいる」

「は、はあ!?」


 ワケが解らず、襲撃者は奇声を上げた。

 目の前の理不尽(イグル)に、どうしていいか混乱しているようである。

 そんな相手を気にも留めず、イグルは手中にある短剣を見つめた。


 ――俺は(・・・)死なないけれど、これがもし、ヨゾラだったなら……………。


 そんなことを想像し、イグルは襲撃者を見る。

 強い視線に、ひっと小さく悲鳴を上げる相手へ悠揚と歩み寄った。


「これを、ヨゾラに使うつもりで――!?」


 相手を問い詰めようとして――鈍い金属音とともにイグルの頭が横へと弾けた。

 首に直撃した衝撃で、一瞬呼吸が乱れる。

 隣では、長剣を振り抜いたあの男が立っていた。

 いつの間に――!

 そんな驚愕も押し殺して、イグルは飛び退って距離を取る。


「ッ…………あなただったのか」

「おいおい、何で剣で斬ろうとしたのに刃が通らねぇんだ。さっきは短剣刺さったろうが」

「――いや、それが鋭いと分かれば『体を固くする』のは当然だろう」


 その返答に男は舌打ちする。

 長剣を持つ腕が痺れる、まるで岩をそのまま渾身の力で叩いたような反動は、本来なら人の首で起こる手応えではないのだ。

 いや、それも当然。


 そう――イグル(コイツ)は人間じゃない!!


 背部から霧を湧かせるイグルを前に、男は冷や汗が滲む。

 そして、その足下に視線を落とした。

 月光に照らされな中、この場にある影は二つ。

 イグルは、まるでそこにいないかのように影が失われていた。


「物の怪の類だったか!」

「モノノケ」

「人を欺いて…………おまえも悪魔と変わらない!俺を騙して、そんなに楽しかったか!?」

「………………」


 男の糾弾にイグルはただ沈痛な面持ちで視線を下に落とす。

 最初から、分かっていたことだ。

 人間(エモノ)の母と―――――人でなし(バケモノ)の父から生まれた自分が、真っ当な人間ではないということも。

 イグルは一つ息を吐いて男を真っ直ぐに見据える。


「見ての通り、俺は頑丈だ」

「イグルッ……………!」

「退いてくれ、仲間と一緒に。これ以上ヨゾラを追うとなると……………








 ――――君たちが死ぬしかなくなる」


 その雰囲気と口調からは想像もできないような台詞だった。

 イグルの瞳は、切実に退却を望んでいる。

 男を傷つけることを、厭うている証拠だ。

 だが、そんな優しさが今の男や他の者に通じるはずがない。

 目の前にいるのは無垢な少年ではなく、ただ人間と敵対した化け物なのだ。


「はっ、だったら殺ってみろ」

「…………」

「仲間の何人かは、もうきっと標的を見つけてる。ここでおまえを足止めすれば」

「――わかった」


 交渉決裂と了解したイグルの全身が、霧に包まれる。

 姿形を失い、ただ濃霧の中に溶けた気配を追って二人は辺りを見回す。


『最後に、名前を聞いておきたかったな』


 そんな声が、空から響いた。

 それを最後に、男は次の瞬間に体が真っ二つに裂かれて雪の上に落ちた。










 ※  ※  ※







 森全体を風が駆ける。

 潜伏していた黒装束の追手たちは、闇に潜んでいた体を反射的にその場から飛び出させた。

 心の中が異様に騒ぐ。

 途轍もない不安感が急激に神経を尖らせる。

 何事かは分からない。

 ただ――逃げろ、と本能が叫んでいた。

 そして。


「え?」


 追手の一人の目前に霧がかかる。

 辺り一帯の景色がすべて白く包まれた後、霧の一部が蠢いて――そこに巨大な(アギト)を作り出す。

 中空に浮かんだのは、自身を睨む無数の灰色の眼光。

 目の前の顎がゆっくりと動き出す。

 開けられた口腔から冷たい微風が吹いた。


『―――――』

「あ゛、う――――?」


 風が体の中を透き通る感覚。

 骨身に伝わる寒さを感じて――――黒装束もろとも、塵となって崩れていく。

 服も、肉も、骨も。

 風に吹かれれば何も関係ない。

 為す術もなく極小の砂となって砕けた。


「ひぃッ、助け―――ぁああ゛ッ」

「ごめんなさ、許しししじじじじじ!?」

「待て、許しで―――――ぁ」

「うわぁぁぁああ!?」

「来るな、こっち来んなよ頼むからぃ゛ぐゔぇぁッ」


 森のそこかしこで上がる断末魔の声。

 同時に。


『むしゃ、むしゃ、むしゃ』


 人を狩る霧の咀嚼音がその裏で鳴る。

 止まらず、絶えず、或いは同時に別の箇所から悲鳴を奏でて、獣は森に潜んだ獲物を容赦なく、山の主としての最後の晩餐を味わっていく。

 森の中を駆けるヨゾラは、一時だけ後ろを振り返った。


「ぎゃああああああ!!」


 月に重なる、舞い上がった人影。


『あーーーーーーむ』


 巨大な狼の形に束ねられた霧が、その哀れな命を呑み込む。


『ばり、ばり、むしゃ、むしゃ』


 遠くにいるヨゾラも、己の体内から響いてすらいると錯覚する怪音が鳴った。

 あれが、山のヌシ。

 小屋での会話で、ヨゾラは悟っていた。

 父に縄張り争いの敵と認識された彼は、おそらく、きっと……………父すらも殺したのだろう。

 山の摂理として。

 父の言葉以前に、敵として肉親を認識して。

 ヨゾラの未来視は、厳密には『人の紡ぐ未来という可能性』を視るものであり、そこに含まれないイグルが関与したことで全く森のことも、彼のことも視えなかったのだ。

 いや、そもそも――あれは尋常な獣ではない。

 魔獣とも異質だ。



「―――ッ!」



 一瞬だけ。

 月を背にした霧の狼がヨゾラを見る。

 ヨゾラは足が竦む迫力に立ち止まり、その眼前で狼は音もなく霧散した。

 間もなく、また別の場所で悲鳴と食事。

 ヨゾラは黙って、前に進み出す。


「あれ…………?」


 ふと、ヨゾラは疑問に思った。

 父を山の摂理に従って降した。

 なら、どうして――父の話になると、彼は辛そうな顔をするのだろう。


「………そう、よね」


 いや、そこには思考の余地すら無い。

 人と、異形の獣の間に生じた子。

 彼は人でも、また完全な獣でもない。

 どちらにも偏れない。

 だから。


「父を殺したことを、後悔してるのね」


 冷徹になりきれない。

 当然と弁える獣の本能。

 それを罪と紛糾する人の理性。

 二つの葛藤が、あの表情に表れていたのだ。


『ありがとう――こんな俺を、純真なんて言ってくれて』


 あの毒のない笑顔の裏。

 それが、この霧の怪物だったのだ。

 人とは相容れない、やはり化け物。ヨゾラは、それを人里に放ったも同然のことをしたのである。

 いつか自身と人の差異に苦しみ、全てを消し去ろうと獣の本能に呑まれるかもしれない。

 そうなれば魔獣以上の災厄だ。

 それでも。


「『またね』」


 ヨゾラはさよならと言えなかった。

 あの笑顔と言葉が、いつか人として彼と会えることを信じる力になる。

 阿鼻叫喚の地獄と化した夜の中、ヨゾラは静かに包囲網を脱していった。








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