94話 鬼の島パート2
フラッシュフライは、お尻が光る小さな魔獣である。夜になると活動して、綺麗な光を照らして飛び回っているらしい。しかし雷光石を落とすのは、フラッシュフライの中でも金色に輝くレアな変異種のフラッシュフライであり、見つけるのはかなり難しいと言われている。
「どの辺にフラッシュフライはいるんだ?」
「鬼の島の情報は少ないのよ。だから、上空から光る物体を探すしかないわ」
「そうですね。もう、日が暮れますのでその作戦で行きましょう」
確かに、ロキさんの言うとおり、空から光る物体を探すしか方法はないみたいである。フラッシュフライの生息地は、確か魔王書庫の本で読んだ記憶があるのだが思い出せないのであった。
私は、あたりを見渡すとあるモノを見つけてしまった。それは・・・・
対岸から、大きなイカが鬼の島に上陸しようとしていたのであった。間違いない、あれはクラーケンでありクラちゃんである。クラちゃんの次の獲物は雷光石であった。今回は、私たちのが早く到着したみたいである。
「ロキ、向こうに、デカイ魔獣が見えないか」
「トーーーーーールお姉ーーーーちゃーーーーーーーーん」
私は大声で叫んだ。クラちゃんの存在を隠さなければいけないと思ったのである。
「どうしたルシス。いきなり大声を出して」
「二手に分かれて探しましょう。その方が効率的だと思います」
「そうだな。それがいいだろう。しかし、確か大きな魔獣が見えた気がしたのだが・・・」
「トールお姉ちゃん、今は魔獣よりも雷光石です。私が東を探索しますので、トールお姉ちゃん達は、南の方をお願いします。そして、1時間後にここに集合しましょう」
「わかったぜ。ルシス先に見つけても無茶はするなよ」
「わかりました」
私は、トールさん達と別れて急いでクラちゃんのもとへ飛んでいった。




