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4話 絶大なる力を手に入れる?

        


 「ミカエルなんか面白いことをしてるじゃないか。俺たちも混ぜてもらえないか」



 声をする方を見ると、新たな天使が6人もあらわれていた。

 

 驚く私の表情を見て天使様達はそれぞれ自己紹介をしてくれた。

 

 まず私に力を授けてくれたのが、ミカエル様で、この7人の天使の中で1番偉い天使長であるらしい。


 そして、ラファエル様、ガブリエル様、ウリエル様、アリエル様、アズライール様、カマエル様。この7人の天使様が7大天使と言うらしい。



 「魔王の子に力を与えるとは、天界始まって以来の大惨事じゃないか。神達に見つかったら、ヤバイことになるんじゃないか?」



 とおもしろそうに、ラファエルはミカエルに問う。



 「別に魔族に、力を授けてはいけないというルールがあるわけではない。だから俺は構わないと思ってる。いやむしろ、今回は授けた方が良いとも考えている」

 


 ミカエルは天使長らしく堂々たる態度で答えた。



 「たしかにそうだ。俺もその考えに賛成だ。だから、俺達も協力したいと思って、ここに現れたということだ」


 「ミカエルの能力は強大だ。でも神達が与えた能力者たちへの対抗としては、少し心もとない気がするぞ」


 「人界に住む者たちの争いは、絶え間なく続いている。この争いに終止符を打つことができるのは魔王の役割だと思っている」



 ミカエルはラファエルの話しに納得するように答える。



 「たしかにそうかもしれないな。だが俺の一存で、お前達に迷惑をかけることはできない」


 「なにを水くさいことを言ってるのよ」



 話しを聞いていた、女性の天使ガブリエルがミカエルに話しかける。



 「私達は、天使長の意向に従うわ、それに6人共、そのお嬢さんに力を授けることは、正しいことだと思っています」


 「そうだ、この子に力を授けることは、異論はないぞ。6人が個々に判断して、納得して出した答えなのだから」



 とカマエルが答える。



 「ありがとう、みんな、天使長として皆の言葉に感謝しかない」



 天使様の話しを聞いていると、やはり魔人に能力を与えることは、かなり危険なことらしい。もしかしたら神様の逆鱗に触れて、天界の秩序が壊れる危険性があるみたいだ。


 なんで私なんかの為に、七大天使様は、能力を与えようとなさっているのかわからない。しかし面白半分で能力を与えると言うよりも、何か思惑があるのではないかということはわかった気がする。



 「お嬢さん。話しは聞いていたと思うが、天使長として、あなたに7代天使の能力を全てを授けようと思っています。お嬢さんの魔石大きさ、吸収率、そして身体能力、知識力ならば、7つの力を授けても、全てを扱う事が可能であると思います。しかし、それを完璧に習得するには、かなりの努力が必要です。それを乗り越える覚悟がありますか」



 ミカエル様は、先程私に力を授けたときとは違って、厳しい視線で私に問いかける。



 ミカエル様の能力だけなら、そんなに難しいことではなかったみたいだ。しかし、7代天使様の力能を、全てを授かるとなると、かなり大変な事になるみたいだ。


 しかし私は迷う事なく心の中で、即答で答えた。



 「頑張ります」



 私は異世界で、チートスキルで無双するのが夢であった。最初から神様にチートスキルをもらえるものと思っていたが、そんなに現実はあまくないみたいだ。


 でも頑張れば、チートスキルが手に入るなら、ここは頑張らなければ、女が廃るというものではないか!



 「ホント面白いお嬢さんだね。でもそんなお嬢さんだからこそ、私も含めて7代天使が気に入ったのかもしれないね」



 ミカエル様は、さっきまでの厳しい表情が一転して、もとの優しい顔つきに戻り答えてくれた。


 そして、私は先程同じ儀式を6回して、7大天使様の能力を手に入れる予約をした。5年たたないと力を使えないから、予約という表現が正しいのだと思った。


 やっと長い契りの間での契約が終わった。これで、お母様にも喜んでもらえるかな。


 いや無理である。たぶん理解してもらえない。しかも、今の私は魔力0かつ身体能力も0なのだから、例えるならば、レベル1の村人にタコ殴りされるくらいに弱いのだから…




 さてこれからどうしよう。


 

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