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12話 パーティーメンバーになる



  読んでくれてありがとうございます。読みにくいと思いますが、少しでも内容がわかりやすく書けるように頑張ります。


 誤字脱字も多いと思いますが、修正していきます。


 少しでもこの小説に興味を持っていただけたら、ブックマーク登録お願いします。


ついでに評価ポイントもしてくれたら嬉しいです。


 読んでくださる方の評価が、1番の小説を書く励みになります。



 私は、女性に手を引かれて宿屋に入った。宿屋は、1階が食堂になっていて2階が泊まる部屋になっているみたいである。


 町に入る時は酷い目にあったが、なんとか町に入れて食事も食べれることになり、私は内心ホッとしている。



 「泊まる人数ですけど、1人増えるますが大丈夫ですか?」



 女性は宿屋の主人に確認をとる。



 「あの部屋は3人部屋だけど、あなた達が構わないなら大丈夫だよ。でも追加料金は支払ってもらうよ」


 「いくらになりますか?」


 「うーん、30ルキアだね」



 あの部屋は1泊150ルキアで泊まれるらしい。3人部屋なので1人50ルキアになる。3人部屋に無理やり1人追加するから少し安めに設定してくれたみたいである。


 2日間泊まる予定らしいので、2泊分で60ルキアになる。女性は宿屋の主人に60ルキアを渡すと、私の手を引いて2階へと上がろうとした。



 「あっそうだ。ハムサンド1人前部屋に持ってきてもらえませんか?」


 「かまないよ。ハムサンドは3ルキアだよ」


 「ごめんね。あなたの食事のこと忘れるところだったわ」


 「気にしないでください。でもお食事を頼んでくれてありがとうございます」



 私はホッとした。門番に蹴られた痛みよりも、空腹の辛さのが今は上回っていたからである。


 でも、助けてもらったうえ、宿代まで出してもらっている。さらにお食事はどうなっていますか?なんて絶対に言えない。


 そして私は1番奥の部屋に案内された。



 「遅くなってごめんね。ちょと色々あってこの女の子と一緒に泊まることになったわよ」



 と女性は部屋に入るとすぐに仲間に伝えた。



 「その子は誰なんだ?」



 ショートカットの赤い髪をした、少し小柄な女性が言う。



 「詳しい事情は、この子から何も聞いていないからわからないけど、門兵にこの子が暴行を受けていたので助けてあげたの。ケガの治療もしてあげないといけないし、泊まるところもまだ決まっていなかったみたいし・・・それに何よりも、この子めちゃくちゃ可愛いから、部屋に連れてきちゃったわ」


 「それって誘拐じゃね?」


 「大丈夫よ。本人の許可はもらったわ」


 「冗談だぜ。ポロン治療してあげな。それから詳しい事情を聞こうじゃないか」



 私のそばにポロンという女性がきて治癒魔法でキズを治してくれた。


 ポロンという女性は、セミロングで緑色の髪をした背が高めのスラットしたエルフだ。



 「治療も済んだことだし、まずは俺らの自己紹介をするぜ。俺はトール。そしてお前を連れてきたのが、リーダーのロキ。治療してくれたのがポロンだ」


 「私はルシスといいます。ある理由で親に捨てられて、どこか生活のできるところがないか、探していた所この町にたどり着きました。町に入れてもらおうと門兵さんにお願いしたら、亜人は町に入れさせてくれないと言われました。そして、もう1人の門兵さんに、私は高く売れると言って、私を取り押さえようとしてきたので、町の中へ助けを求めに逃げました。はじめは誰も、助けてくれなかったけど、ロキお姉ちゃんが私を助けてくれました。だからロキお姉ちゃんにはとても感謝しています」



 私は話しているうちに、先程のつらくて怖い事を思い出して、涙が止まらなくなり、その場で泣き崩れたのであった。



 「あの門兵ぶっ殺してやる」



 トールさんの顔は、怒りに満ちていた。



 「何か少し騒がしい感じがしたけど、そんなことがあったのね。私達が来た時も、あの門兵達は態度が悪かったよね」


 

 優しい口調で話すポロンさんだけど、拳を握りしめて怒りを抑えようと努力している。


 

 「たしかあの門兵は、この町の町長の息子らしいわ。だから、誰も助けにいかなかったのかもしれないわ」

 

 「町長の息子だろうとも、俺が明日あいつらをぶっ殺す!」


 「トールの気持ちはわかるけど、あまり騒動は起こさないでね。私もあの門兵は許せないが、なんとか穏便に済ませてきたところなんだからね」


 「トールお姉ちゃんありがとうございます。私はもう大丈夫です」


 「ルシスがそういうなら・・・でもあいつらは絶対に許さん」


 「それよりルシスちゃん。これからどうするの?親に捨てられたと言ってたけど、どこか行くあてでもあるの?」


 「特にありません。どうしたらいいか迷ってます」


 「俺たちのパーティーに入らないか?」


 「えっ!いいのですか?」


 「かまわないさ。どこにも行くあてはないんだろ?」


 「そうね。それもいいかもしれないね。私達のパーティーのマスコットキャラとして最適かもね」


 「マスコットキャラですか・・・」



 私は、明日になったら力は戻ってくる。だからパーティーに入っても迷惑はかからない。それにこの人達はとてもいい人だ。1人で人界を冒険するより、この3人と冒険したほうが楽しそうだ。



 「お願いします」


 「よし、決まりだな。ポロンも問題ないよな」


 「かまいませんよ。でも危険な依頼の時は、ルシスちゃんにはお留守番してもらうことが条件かしら」


 「はい。わかりました」



 ポロンさんは、私のこと心配してくれているんだろう。



 「コン、コン」


 「ハムサンド持ってきました」


 「おっ!ロキ気がきくなぁー。ちょうどお腹が減っていたとろなんだよ。ハムサンドかぁー。美味しそうだな」


 「あっ、待てトール」


 「ムシャ、ムシャ」


 「マジうめぇーー」



 「あっ・・・私のハムサンドがぁーー」



 「うぇーーん。うぇーーん」



 私はあまりの空腹のため、ハムサンドを食べれられたショックで、また泣いてしまったのである。



 「トール!あのハムサンドはルシスちゃんの為に、頼んでおいたものだよ」


 「あっごめん、ごめん、ついついお腹が空いてたから、そんなに怒るなよロキ。ルシスも泣かなくてもいいだろう」


 「だって、すごくお腹が減っていたのに、トールお姉ちゃん食べちゃうんだもん」


 「ほんと、悪かった。今から下の食堂で、みんなでご飯食べに行こうぜ!俺が奢るからさ」



 そういうと、泣いてる私をなだめながら、食堂へと向かっていった。




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