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78 昼寝
わたしは昼寝をするべく、ベッドへと向かった。
すると、そこには猫がいた。
ベッドのど真ん中に。
もう少し横にずれてくれないかな、と思いつつ考える。
猫の左側に寝ようか。しかし、それではベッドから落ちそうだ。
では右側か。右側なら、出窓もあるし大丈夫かもしれない。
わたしは、猫をまたいで猫の右側に横になった。
しかし、狭い。
猫は何故ど真ん中に寝ているのだろう。
確かに、前後左右どこに寝返りをうっても大丈夫だ。
まさか、猫がそんなことを考えて......?
いやいや、それはないだろう。多分。
きっとわたしのベッドも、猫は自分のものだと思っているはずだ。
そう、猫のものは猫のもの。わたしのものは猫のもの、なのである。




