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704 ぎりぎりだよね ☆
わたしはテーブルの所で本を読んでいた。すると、やって来たのはウチの子。もちろん、ごはんの催促だ。
「まだ、ごはんの時間じゃないよ」
と、わたしは言うが、ウチの子は無視だ。とにかくわたしに近づいて来る。まだなのに……と、わたしは思い、テーブルから椅子を離した。そしてそこへ座る。それでもわたしに少しでも近づこうと、テーブルの端のぎりぎりまで来て、わたしを見る。だから、まだだって! わたしはウチの子を見ながら、更にテーブルから遠ざかる。しかしウチの子は諦めない。手をわたしの肩へ置いた。というより、爪がひっかかった。
やれやれ。あと少し経ったらごはんをあげよう。そう思い、わたしはウチの子と見つめ合った。




