694 歯の病気 ☆
ウチの子の歯磨きをしていて気づいたのだが、右下の一番前の歯の歯茎部分が赤くなっている。歯周病だろうか? わからないので、とりあえず動物病院へ連れて行った。
病院で診てもらったところ、「歯頚部吸収病巣」だろうと言われた。本人は痛いらしい。らしい、と言うのは、ウチの子、つまり猫は痛くても顔に出さない。というか、出せない。つまり、わたしは気づかないのだ。
病院の先生によると、かなり痛くなってきた場合は、カリカリ(ドライフード)の入ったお皿から、カリカリが飛び散ったり、頭を振ったりするそうだ。頭を振るのは、原因の歯が痛くて、そこに当たらないようにするためだとか。だから、そういった症状が出たら、手術もあるらしい。とりあえず3ヶ月ほど様子を見ることになった。
しかし、ウチの子は、ごはんを食べている所をあまり見られたくないらしい。わたしが見ていると、「あんた、何で見てるのよ!?」と言わんばかりに、わたしをチラチラと見る。だから少し離れた所から見るのだが、気配でわかるようだ。
だが、どういう様子なのかは確認しなければいけない。だからウチの子のごはん風景を見ていたのだが……。
「食べ散らかす」はない。「痛そうに頭を振る」もない。というか、思いっきりがっついて食べているので、よくわからないというのが本当だ。
さすが、ごはん大好きな食欲魔人。とにかく、ガツガツと食べる。わたしをチラ見しながら。まあ、今の所、病院の先生が言ったような症状はない。
がっついてごはんを食べているのだから、まだ大丈夫だろう。
だが、わたしは思う。どんなに歯が痛くても、ウチの子は、ごはんを食べないということは絶対ないだろうと。「食欲魔人」であることは健在だからである。
だからこそ、よくよく観察しなければ。そうわたしは心に誓った。たとえウチの子に、「見てんじゃないわよ!」という視線を送られても。




